いなば (列車)
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スーパーいなばとは、西日本旅客鉄道が岡山駅~鳥取駅間を山陽本線・智頭急行智頭線・因美線経由で運行する特別急行列車。愛称は、因幡国(鳥取県東部の旧国名)に由来する。
[編集] 運行概況
- 岡山発が下りである。
- 岡山駅~鳥取駅間の所要時間は最速1時間37分。
- また、最近は鳥取大学入試日に、鳥取大学前駅発臨時特急「ビクトリーいなば」が運転される。
- 列車番号は区間により異なる。山陽本線内は列車番号の上下が逆転する。
- 1~10号の場合
- 岡山駅~上郡駅間は、2071D~2080Dで、下りは号数+2071の偶数、上りは号数+2069の奇数となる。1号=2072D、2号=2071Dとなる。
- 上郡駅~鳥取駅間は、71D~80Dで、下りは号数+70の奇数、上りは号数+70の偶数となる。1号=71D、2号=72Dとなる。
- 91・92号の場合
- 岡山駅~上郡駅間は、9042D~9043Dで、下りは号数+8951の偶数、上りは号数+8951の奇数となる。91号=9042D、92号=9043Dとなる。
- 上郡駅~鳥取駅間は、9031D~9032Dで、下りは号数+8940の奇数、上りは号数+8940の偶数となる。91号=9031D、92号=9032Dとなる。
- 1~10号の場合
- 使用車両
- キハ187系のうち、最高速度が130km/hで智頭急行線対応のATS-Pが装備されている500番台が「スーパーいなば」専用として充当されている。なお、「スーパーまつかぜ」「スーパーおき」で運用されている0番台・10番台は最高速度が120km/hでATS-Pが装備されていないため、「スーパーいなば」には運用されない。(中間車としては使用は可能で、多客期に実際に増結車として中間に組み込むことはあった。恐らく該当車両はブレーキと台車が強化されている模様)
- 通常は2両編成だが、多客時は1両単位で増結される。しかし、専用車両は8両しかないため、2両編成3本と予備1本で運用され、最大4両編成での運用となる。ただ、過去に6両編成で運用されたことがあり、その時は、0番台・10番台を中間に組み込んでいた。
- 振り子装置は全区間作動する。
- 停車駅
- なお、上郡駅では走行する方向が変わる(スイッチバック)。
[編集] 沿革
- 列車愛称の由来としては鳥取県東部を指す旧国名である「因幡国」(いなばのくに)を由来とした列車であるので、運行系統自体も多岐に及ぶ。なお、この列車が運行する前である1997年11月29日以前の岡山駅~鳥取駅間の列車系統としては、「つやま」に詳しい。ここでは単純に「いなば」と言う名称を使用した列車について概況として示す。
- 1964年から1968年まで広島駅~鳥取駅間を芸備線・木次線・山陰本線経由で運行された準急列車・急行列車。
- 「みよし」も参照のこと。
- 1972年から1975年まで大阪駅~鳥取駅間を福知山線・山陰本線経由で運行された準急列車・急行列車。
- 「だいせん」も参照のこと。
- 1975年から1978年まで寝台特急列車(いわゆるブルートレイン)「出雲」の増発・補助列車として、東京駅~米子駅間を運行した寝台特急列車。
- 1996年3月16日から1997年11月28日まで鳥取駅~米子駅間の特急列車として1往復運行された。
- 1997年11月29日より岡山駅~鳥取駅間を運行する特別急行列車。それ以前は、急行「砂丘」が津山線・因美線経由で5往復運行されていた。→「つやま」号記事も参照のこと。また、鳥取駅~米子駅間を運行する特急列車は、「くにびき」に名称を変更。
- 1997年11月29日より、キハ181系を使用し、運転区間を岡山駅~鳥取駅として「いなば」が運行を開始する。
- 設定当時は3往復。
- なお、一時期、1往復のみ倉吉駅発着としていた時期がある。
- 2003年10月1日よりキハ187系に車種を変更し、名称を変更。「スーパーいなば」となる。同時に5往復へ増便。最高速度を従来の120km/hから130km/hに向上する。
- 2006年3月18日、毎日運転の臨時列車扱いであるものの、岡山駅~鳥取駅間に臨時特急1往復(91・92号、通称「サンライズリレー号」)を増便。寝台特急「出雲」廃止に伴う、鳥取県東部~首都圏の利便性を図るためで、「サンライズ瀬戸」・「サンライズ出雲」と上郡駅(同日より停車)で接続。3月18日到着(東京駅発3月17日)の下り「出雲」は運行されるため、実際の運行は、上り(92号)が3月18日から、下り(91号)が3月19日からとなった。
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