Π結合
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π結合(ぱいけつごう、pi bonds)は分子の隣接する2つの原子で間にある結合で、軌道混成した軌道ではない軌道により生成する結合である。π結合はp軌道を意味するギリシャ文字の"π"から命名された。π結合は二つの原子のp軌道の間で直接的に電子が共有されている。π結合は原子核の正電荷から距離がある為に、σ結合よりも結合力が弱く、エネルギー準位が高い。それ故、σ結合はπ結合よりも安定である。一方、σ結合は2つの原子の間隙にしか存在しない。二重結合あるいは三重結合している原子は1つのσ結合と残りは通常π結合とから構成される。π結合は平行に配列した軌道の重なりによって生じる。それは2つの軌道が縦方向に一次結合し、σ結合よりも長くなっている。π結合上の電子は時としてπ電子と呼び表される。
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