辛文善

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辛文善（シン・ムンソン）は韓国のサッカー解説者。元サッカー選手。SBSの解説委員をつとめていた。

[編集] 2006 FIFAワールドカップドイツ大会 解説委員降板事件

辛文善は、かつてからSBSでサッカー中継の解説者を務めてきた。日韓ワールドカップにおいても解説を務めており、CM中にアナウンサーと安貞桓らの悪口を話した映像（オフレコ）がSBS版のNG大賞、さらには提携先の日本テレビのスポーツエラい人グランプリでも紹介されている。2006 FIFAワールドカップドイツ大会でも、黄善洪らとSBSの解説委員をつとめていた。6月24日のスイス対韓国戦の解説をめぐって韓国人の非難が殺到し、途中降板させられた。

問題となったのは、後半32分のスイスFWのアレクサンダー・フライの2点目となるゴール。マルガイラスがパスしたボールが、李浩の足にあたり、マルガイラスがパスを出したときにはオンサイドだったフライに渡った。このとき、副審はオフサイド・フラッグを上げたが、主審は試合を続行した。

同じ時間、MBCで解説を務めていたの車ドゥリは、「詐欺」と叫び、試合終了後には「サッカーは今日・・・死んだ」という字幕を流した。こうした報道をよそに、辛文善は冷静に主審の判定を支持した。

これに対して「愛国的」な韓国ネチズンからSBSに非難が殺到。これを受けてSBSは、W杯開催中であるにもかかわらず、3日後の6月27日に辛文善に帰国を命令した。

これには韓国内でのワールドカップ中継の放送体制にも問題あるといえる。韓国ではKBS、MBC、SBSの三大放送局が日本円に換算して約20億円で放映権を獲得したが、日本などのように試合毎に担当する放送局が決めておらず、各局の裁量により放送するかを決めることができるようになっていた。そのため複数の局、試合によっては3社とも同じ試合を放映することも少なくなかった。実際、6月13日に行われた韓国対トーゴ戦では全国で70%近い視聴率を得ていたが、車範根・ドゥリ親子を特別解説者に迎えていたMBCがその半分近い30%超の視聴率を叩き出したのに対し、SBSは15%程度と低迷。この傾向は大会全体を通じても変わらなく、SBSでも相当プレッシャーが掛かっていた段階で、韓国対スイス戦での問題が発生してしまった。