西門町
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西門町(シーメンディン,Ximending)は台北市の街。若者の集まる街になっている。最寄り駅は台北捷運(地下鉄)小南門線と板南線の西門駅。
「台北の原宿」あるいは「台湾の渋谷」などと呼ばれ、若者の情報発信基地となっている。台湾のサブカルチャーやオタク文化の発信源ともなっており、旅行雑誌では渋谷と秋葉原を足して2で割ったような街であるとも形容されている。
[編集] 歴史
かつての台北城の西門の外側にあたる地域で、日本統治時代初期の1890年代、荒地だった門外に浅草のような日本人向け繁華街が建設された。西門町という名は正式な地名ではなく通称で、日本統治時代の地名(西門町:せいもんちょう、現在の地名では成都路・西寧南路・昆明街・康定路にあたる)が廃止後も通称として残ったものである。(中国語圏では、「町」という言葉を地名の表記には使用しない)
映画館街として栄えた日本統治時代後も、中華民国とともに大陸から逃れてきた人々の繁華街として発展した。1950年代から1960年代にかけてはダンスホールや「紅包場」と呼ばれる歌劇場(歌庁)が立ち並び、戦前の上海歌謡などを楽しみ大陸を懐かしむ人々が通っていた。1990年代以降、年配向けの繁華街から若者向けの繁華街への転換が進み現在に至っている。
[編集] 街の様子
駅を出ると、まず渋谷の109のようなファッションビル「誠品116」がある。台湾で有名な誠品書店が経営するビルである。
ファーストフード店や雑貨店が林立し、また学生がたくさん歩いているなど、原宿の竹下通りに雰囲気が似ている。このほか日本統治時代から映画の街として知られ、現在でも映画館が多い。