臼砲
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臼砲(きゅうほう)は曲射砲の一種で、砲身長に対して口径が非常に大きく、肉厚の砲身をもつ砲である。
外見が臼のように見えることから日本では臼砲と呼ばれるが、英語では迫撃砲と同じくmortarと呼ばれる。しかしながら、近現代の迫撃砲とは運用思想が異なるため、臼砲とは区別される。
一般に、砲身長が20口径以下で、45度程度の角度で弾丸を発射するものを臼砲(または迫撃砲)という。弾道が高く、低初速なために命中精度は低く、その代わり口径のわりに軽量なのが特徴。弾丸は実体弾や焼夷弾が用いられ、砲弾の運動エネルギーにより建造物などを破壊した。基本的に砲口装填式だが、末期に現れた大口径のものには砲尾装填式のものも存在する。
[編集] 歴史
初期の臼砲は14世紀後半に出現し、石弾を発射して敵の城郭を攻撃した。
青銅製で、高射角で短砲身(冶金技術の限界)のため、砲撃精度は良くなく射程も短かったが、当時としては最も大口径の弾丸を発射でき、軽量で機動性が高かった。遮蔽物の後ろにいる敵を攻撃することもできた。
時代が下り、冶金技術が発展すると、大口径で強力な榴弾を用い軽量な榴弾砲が登場し、ほぼ取って代わられた。しかし、第一次世界大戦や第二次世界大戦まで、主に対要塞戦で使用され、重トーチカや深い塹壕などを破砕するために巨大な臼砲が作られ、実戦で使用された。最も有名な物に60cm自走臼砲カールがある。
第二次世界大戦後、ほとんど使われなくなった。
[編集] 備考
臼砲は艦砲としても用いられた。木造小型艦船に少数の臼砲をのせた艦はボムケッチと呼ばれ、対地砲撃に用いられた。のちに砲艦が出現すると、姿を消した。
[編集] 関連項目
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