石田流

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石田流（いしだりゅう）は将棋の三間飛車の攻め形の一つ。江戸時代に盲目の棋士・石田検校が生み出したといわれる。

玉を囲わずに相手陣形を攻める早石田はハメ手と言われ、攻撃力が高かったため、アマチュア間で指されはしたが、プロの間では指されることはなかった。

[編集] 升田式石田流への進化

そこに升田幸三実力制第四代名人が30期名人戦で当時の名人、大山康晴十五世名人に石田流を多用し、石田流は一気にその名を広めた。このときの升田と大山の棋譜は名局と呼ばれるほどであった。当時、石田流は先手番のみでしか通用しないといわれていたが、升田は後手番でも石田流を採用し、このときいくつかの新手を指したことにより早石田と区別して升田式石田流と呼ばれる。

飛車が歩よりも前に出る｢浮き飛車｣と呼ばれる形になり、角・銀・桂馬を駆使して先手なら7筋、後手なら3筋を攻撃する。「攻めは飛角銀桂」という格言に則った、振り飛車の攻めの理想形とされ、栄華を誇ったが、棒金の出現で以前ほどの威力はなくなった。

だが、近年久保利明・鈴木大介の研究により、復活の兆しが見えて来た｡

まず三間飛車に振り、先手なら４八玉にする。 以下、先手７四歩、後手７四同歩、先手２二角成、後手、２二同銀、 先手、５五角　が基本形となる。

鈴木大介氏考案の新石田流も現れ、石田流に様々なバリエーションが生まれてきている。 超急戦戦法で、７手目に７四歩と仕掛ける。 後手がジックリ受けて来ても、先手は石田本組みへと組む事が可能となる。 その影響で、プロ間では先手７六歩、後手３四歩、先手７五歩、後手８四歩、先手７八飛には、後手８五歩と突かずに、後手６二銀と上がる形が多くなっている。

対居飛車穴熊にも、有力な戦法で７筋の位を確保しているため、普通に指していると居飛車穴熊側が手詰まりになりやすい展開となる。