石原豪人

石原豪人（いしはらごうじん　1923年 3月15日-1998年 6月19日）はイラストレーター。本名は石原徹。島根県簸川郡大社町出身。

[編集] 略歴

18歳で満州にわたり、映画看板などを描く。
1955年頃（昭和30年）から挿絵画家としての仕事を始め、たちまち人気を得て、以後40年間にわたって精力的に描き続けた。
テレビがなかった時代の映画の看板から始まり、ポプラ社の江戸川乱歩シリーズの挿絵、立風書房のジャガーバックスシリーズ、小学館のなぜなに学習百科シリーズ、各社の学年誌・少年雑誌・少女雑誌の怪獣・怪人・幽霊・妖怪・怪奇現象などのイラストを手がけた。昭和40年代に子ども時代を過ごした人たちで、彼の怪奇かつエロティックにして、リアルながらも幻想的な絵を見たことがない人はいないと言っても過言ではないだろう。平成に入ってからはサブカルチャー雑誌、トレンド雑誌の挿絵までカバーしていた。
林月光名義でゲイ雑誌の濃厚な挿絵も手がけていた。

「好き嫌いがなくてこそ高級な人間」をモットーとしており、注文されれば分野を問わず何でも描く。手がけた分野は、紙芝居・映画看板・カストリ雑誌・学習雑誌・少年雑誌・少女雑誌・芸能雑誌・新聞小説・劇画・広告・アメリカンコミックに至っている。さらにはシスコのキャプテンウルトラチョコレートのパッケージと包装紙まで手がけている。その作品点数の多さゆえに、自宅の床が抜けたというエピソードもある。
怪獣・幽霊・妖怪、あるいは未来世界や死後の世界など実在しない現象を、その細部まで緻密に書き込む筆力と想像力には驚嘆せざるを得ない。
前述のように手がけた作品テーマは多岐にわたっているが、彼は美男美女しか描かない。そして彼の描く美男美女はとにかく妖艶であり、幽霊や妖怪、怪獣まで一種名状しがたい気品を持って描かれている。

夏目漱石の『坊っちゃん』の登場人物が、全員「ホモ」であったという大胆な仮説に基づき、石原豪人が少年の頃からこの作品に感じていた疑問を解明していった作品。石原豪人唯一の著書だが、彼の死後に刊行された。

立風書房のジャガーバックスシリーズ、小学館のなぜなに学習百科シリーズ、各社の学年誌・少年雑誌・少女雑誌の怪獣・怪人・幽霊・妖怪・怪奇現象などのイラスト、さらにはサブカルチャー雑誌、トレンド雑誌の挿絵なども可能な限り展示している個人サイト。