狂乱家族日記
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| 狂乱家族日記 | |
|---|---|
| 小説 | |
| 著者 | 日日日 |
| イラスト | x6suke |
| 出版社 | エンターブレイン |
| レーベル | ファミ通文庫 |
| 巻数 | 既刊6巻 |
『狂乱家族日記』（きょうらんかぞくにっき）は、ファミ通文庫から刊行されている日日日のライトノベル作品である。イラストはx6suke。第6回えんため大賞〈佳作〉受賞作。
目次 |
[編集] 概要
章の始めには家族の交換日記である『狂乱家族日記』から抜粋された文章が書かれている。これが家族の心情を説明したり、後の展開に関わってきたりする。なお帝架は文字が書けないので凰火が口述筆記を行っている。
[編集] ストーリー
千年前に現れた破壊の化身『閻禍』（えんか）は、「千年後に自分の<<子供>>が世界に絶望をもたらす」という不吉な言葉を残し滅びていった。それから千年後、DNA鑑定の結果『閻禍の子供』の可能性のある人間・生物が複数発見された。そのどれが『閻禍の子供』であるかを確かめるため、ある作戦が決行されることになった。それは、『閻禍の子供』の可能性のある者を家族として共同生活させてしまおうという『なごやか家族作戦』。対策局対策一課行動部隊長である乱崎凰火は、この作戦に「父親」として強制参加させられてしまい…。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 登場人物
[編集] 乱崎家（みだれざきけ）
- 凶華 （きょうか）
- 乱崎家の「母親」。本名はキョウキァ＝エアエリアエア。自称20歳。ネコミミと猫の尻尾を持った少女のような外見をしている。他人の思考に介入し操作する「携帯電話」という特殊能力を使う。
- 性格は正しくネコ。かなり気まぐれで、かつ傲岸不遜の態度で家族に接する。しかし家族に対する愛情はきちんと持ち合わせているようだ。魔族と呼ばれる精神生命体の先代女王ヴァネッサ・エルドラゴンが「破壊神」と呼ばれる謎の存在SYGNUSSの肉体に取り付いてヴァネッサとしての記憶を失ったのが現在の「凶華」である。滅多に表現することはないが、凰火に対して恋愛感情を抱いている。真夜中に彼の布団へ潜り込んだこともあるが、寝たフリをされたようだ。そんな大胆な行為をしながらも子供の作り方は「よく判らない」とのこと。背の低いことと胸が小さいことを気にしている。
- 凰火 （おうか）
- 乱崎家の「父親」。本作の主人公的存在。27歳。大日本帝国超常現象対策局対策一課行動部隊長。冷静な性格。普段は凶華に振り回されているが、キレるとかなり怖い。三歳の頃に両親を事故で亡くし、両親の職場だった超常現象対策局で育てられた。人外人外だと言いつつも凶華を愛しており、その思いは彼女の正体を知っても揺らぐことはない。
- 銀夏 （ぎんか）
- 乱崎家の「長男」。本名は黄桜銀一（きざくら ぎんいち）。23歳。極道の家系に生まれたが、その方針に反発し家出する。乱崎家では数少ない常識人でかなりの美青年であるが、性同一性障害を患っている。オカマ風な口調で話すが、怒ると男らしい口調になる。オカマバー「ビルゴ」で働いている。源氏名は「ぎんぎつね」。千花の愛情表現に辟易し、その対応に悩んでいる。
- 帝架 （ていか）
- 乱崎家の「次男」。本名はシャクヤ。7歳。人語を解し話す事が出来るライオン。アフリカのサバンナで暮らしていた。「褐色皇帝」の最後の血族。優歌に懐かれている。結構天然で幼なじみのマダラが雌（雄に変装していたが）であることをマダラに明かされるまで気づいていなかった。
- 雹霞（ひょうか）
- 乱崎家の「三男」。本名は「黒の十三番」。3歳。もともとは「閻禍の肉片」を利用されて作られた陸戦型の生物兵器。製造した研究所を完全に殲滅した後、三年間の眠りについていた。そのせいか子供のような性格をしている。TVを見ることが趣味。研究所時代の記憶を故意に封印していたが、産みの親の一人である去渡(さるわたり)教授との再会などによってほぼ完全に思い出したようである。
- 千花 （ちか）
- 乱崎家の「長女」。本名は姫宮千子(ひめみや せんこ)。17歳。本当は閻禍の子供ではないのだが、凶華が「携帯電話」の能力でDNA検査官の色覚を支配し、不正な検査結果に導いた結果(本人は全く閻禍のDNAを持っていないため、乱崎家への参入は明らかに不正である)、弐さつめ以降に家族入りすることになった。優歌とは実の姉妹で、彼女と同様心に深い傷を持つ。幼いころに自分を救ってくれた銀夏に想いを寄せている。不本意ながら、五重必殺学園というお嬢様学校の番長でもある。参さつめでは凶華を初めて「おかあさん」と呼んだ。
- 優歌 （ゆうか）
- 乱崎家の「次女」（壱さつめでは長女）。本名は姫宮零子（ひめみや れいこ）。9歳。元の家族に虐待を受けていた過去を持つ。「孤独人形」という蔑称を家族につけられていた。「姫宮」という鬼の一家で育ったにもかかわらず、穏やかでやさしい性格をしている。「さっぱり」を形容詞として多用する癖あり。
- 月香 （げっか）
- 乱崎家の「三女」（壱さつめでは次女）。年齢、本名等の詳細は不明。ピンク色のクラゲ。対策一課行動部部長が釣り上げたのをふざけて検査にかけたら、閻禍のDNAを持っていることが判明した。色の変化で感情を表現し、何故か寿司等の高級料理しか食べず、文字を書く事もでき、海水を吸って巨大化したこともあるなど、本当にクラゲであるのか非常に疑わしい。その正体は閻禍で、クラゲは仮の姿であるらしい。本来の姿は十二単を纏った美女。困窮した家族の前に何度か姿を現している。
[編集] 超常現象対策局
- 死神三番(しにがみ さんばん)
- 本名霧岬知紅（きりさき しるく）。対策一課行動部副隊長。凰火とは幼馴染で「自称」恋人。そのため凶華との仲は最悪である。20年前にSYGNUSSによって住んでいた村と家族を失い、復讐のために死神の名を継いだ。愛するか殺すかという極端な行動しかとれない人。いつも般若の仮面（死神に受け継がれるトレードマーク）を着用しているが、外すと火傷の跡があるものの美人である。一時は、その醜い傷を隠すため、仮面をとろうとしなかった。「～ですぅ」のような舌たらずな口調を使う。戦闘力はかなり高く、凶華と互角に渡り合えるほどである。
- 平塚雷蝶（ひらつか らいちょう）
- 別名死神二番。地上最悪のテロリストといわれ死刑にされたはずだが、超常現象対策局対策二課研究部長として就任。その数ヶ月後に、超常現象対策局局長まで上り詰める。背中に蝶の羽のようなものが生えており、額からは触覚が出ている。研究部長時代は、凶華の持ち出す無理難題を超常現象対策局の技術をもって叶えていた。「～なのねん」「拙者」のようなふざけた口調を使うが、状況によってはきちんとした言葉で話すことができる。本名は黄桜乱命で、黄桜家の地下に監禁されていたところ、銀夏（当時は黄桜銀一）に出会う。銀夏の初恋の相手で、銀夏の性同一性障害の原因となった。
- 花山厳一郎（はなやま げんいちろう）
- 超常現象対策局副局長。凰火と知紅にとっては育て親。顔が極端に怖い。
- ≪蜘蛛≫（くも）
- 本名不明。超常現象対策局対策零課諜報部隊長。平塚雷蝶の部下ではあるが、依頼主は不解宮ミリオン。忍者のような格好をしている。常に不真面目な態度だが、戦闘時やミリオンのことになると真面目になる。
- ピエール
- 本名西倉明（にしくら あける）。ピエールというあだ名をつけたのは凶華である。超常現象対策局二課研究部に所属していた。現在は凶華人民共和国の王。女とも男ともいえない顔立ちをしているが男である。千花のピンチには共和国民の「伊藤さん」を連れて現れ千花を助けた。
[編集] その他
- SYGNUSS（シグナス）
- 1000年前に存在していた化け物。光の蛇のようなものを人間にぶつけるだけで生気を吸い取り干からびかせる能力を持つ。唯一、死神の家系のみ、この攻撃を無効化にできる。閻禍の妹。
- マダラ
- 「褐色皇帝」の生き残り。とある理由によりかつらを被って雄の振りをしているが、歴とした雌のライオンである。色素に障害を持つため、真っ白な体をしている。また、体中のいたるところに大きな傷跡を持つ。幼なじみの帝架に思いを寄せている。ちなみに、いわゆるツンデレである。
- 去渡去彦（さるわたり いぬひこ）
- 雹霞を開発した関係者の一人。猿のような顔立ちをしており、それが人生のおいての最大のコンプレックスとなっている。病気により死亡。非人道な実験を雹霞に強要する他の二人に対し、雹霞をかばったりするなど情に深い面も見せた。
- Dr.ゲボック（ドクターゲボック）
- 本名ゲボック=ギャクサッツ。雹霞を開発した関係者の一人で、その中でも飛びっきり頭が良い。身体の７割近くが機械で出来ており、頭には機械のようなヘルメットを被っている。Dr.ヘルとは幼なじみで、よくいじめられていたらしく彼女をひどく恐れている。歩く核爆弾という異名を持つ。
- Dr.ヘル（ドクターヘル）
- 本名ヘル・シーノウ。雹霞を開発した関係者の一人。デカメロンの開発者でもある。凰火が死神三番らと出会う前の育ての親で、彼の戦闘能力は彼女のスパルタ教育による所が大きい。Dr.ゲボックとは幼なじみで、彼をいじめていたらしい。
- デカメロン
- Dr.ヘルが作った生物兵器。雹霞に似た姿をしているが緑色で、カマキリに酷似している。本当の名前はマンティスだが、凶華が付けたデカメロンという名前が定着した。雹霞のことを「兄さん」と呼ぶ。
- 不解宮ミリオン（わからずのみや みりおん）
- 世界一の大富豪、不解宮家のトップ。（雷蝶いわくお飾りのトップとのこと）低い身長をデコレーションケーキのような外装で誤魔化している。外界とほとんど接触がないためか、浮世ばなれした性格で友人と呼べる者もいない。
- 雷蝶のスポンサーであり、蜘蛛の依頼主でもある。
- 鷹縁切子（たかなし きりこ）
- Dr.ゲボックと雹霞が再会したときの戦闘に巻き込まれたことで、雹霞と知り合った少女。パン屋をやっている父とパチンコ屋で働いている母の冷え切った関係を修復させようとしていた。実は雹霞の暴走の原因となった少女、結子の妹。現在は町をでて、一人旅中。雹霞とは恋人同士となり、度々コンタクトを取っているようだ。
- ミルカトピ
- 出稼ぎのために大日本帝国にやって来た、「神聖合衆国」出身の妖怪少女。猫耳と尻尾を持っており、外見は凶華と似ている。紆余曲折の末、自分を拾ってくれた男性、桂林道とともにオカマバー「ビルゴ」で働くことになる。
[編集] 用語
- 大日本帝国
- 架空の国。日本ではない。世界最大の国であり、強い影響力を持つ。首都は昔、東京とよばれた場所に存在しているが東京ではない。
- 超常現象対策局
- 警察では処理しきれない超常現象を対策する組織。世界的なトップ組織ともいえる。
- なごやか家族作戦
- コード名は『code-Olympus』。閻禍の子供とおもわれる存在を全て虐殺する『code-Armageddon』に変わる作戦。花山厳一郎が推奨した『code-Olympus』とは、閻禍の子供と思われる存在をすべて一カ所に集め家族として共同生活をしてもらい、閻禍の子供に家族の大切さを学んで貰い人類虐殺を留めてもらうとすることにある。
- 魔族
- 精神生命体のことをさす。肉体は存在しておらず概念的存在。現実の人間に憑依することで現実で活動することができる。夢の中の住民であり、概念的存在であっても組織的に団結することができ王国というものも存在する。
- 死神
- 千の生物を殺すことで得られる称号。死神一番、死神二番、死神三番と番号によって区別される。死神一番と死神三番は同じ血族ではあるが、単なる偶然であり、死神の称号を得るためには死神の血族であるという必要はない。
[編集] 既刊一覧
狂乱家族日記
- 壱さつめ ISBN 4757722907
- 弐さつめ ISBN 475772358X
- 参さつめ ISBN 4757724330
- 四さつめ ISBN 4757726201
- 伍さつめ ISBN 4757728271
- 六さつめ ISBN 4757728689
- 番外そのいち ISBN 4757730322
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この「狂乱家族日記」は、文学に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆、訂正などして下さる協力者を求めています。関連：portal:文学 |
