持久戦
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持久戦(じきゅうせん)とは、大きな動きをせず、相手の消耗を待つ戦法。篭城戦も一種の持久戦と言える。
持久戦に持ち込まれると装備と補給が戦闘を左右する。指揮官にとって攻勢、守勢、退却、追撃の見極めは極めて重要であり、その見極めを出来た者だけが最小限の損害の中で敵に最大限の損害を与えることが出来る。その点において第二次世界大戦では、ドイツ軍のマンシュタイン元帥を超える指揮官を探すことは困難であろう。
[編集] 将棋での持久戦
将棋では、自陣の守りをきっちり固めてから攻めに転じる戦法。守りは強固なものとなるが、急戦に比べて自陣を固めるのにかなりの手数を使うので、その間に相手にも自陣を固める時間を与えてしまうという欠点がある。ので、比較的長手数になることが多い。それに対して、急戦は、囲いは簡単に済ませて、速攻をかけるものである。
[編集] 持久戦での囲い
持久戦の戦法とは言っても、自分から、攻撃せず、相手の攻撃を抑止すれば、否が応でも長手数になる。囲いの面から見れば、手数がかかるが、固い囲いとなることが多い。しかし、囲えば固くとも、囲う以前は固くないのでそこをつくこともできる。ので、急戦と、持久戦がぶつかったとき、次のようになる。
急戦でもって仕留めたいA君と、手数はかかるが最強の囲いといわれる穴熊を目指すB君とが戦う場合、A君は、相手に囲われる前に攻め上げ、相手玉を脅かせれば、勝ち。B君は、相手に攻撃のチャンスを与えず、穴熊を完成する事ができれば、勝ちであると言っても良い。
上記のことから言って、なるべく固い囲いにしようとすると、手数がかかり、そこを攻められると、終わってしまうということは、その局、その局によって、どの囲いにするかがポイントとなってくる。そして、どちらも持久戦になると、どこを、いつ攻めるかが問題となり、そのため、囲いをどこまで、どのようにするかも問題となってくる。
次に比較的、手数がかかり、固い囲いを挙げる。