志度寺
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志度寺（しどじ）は、香川県さぬき市志度にある寺院。宗派は真言宗善通寺派で、四国八十八箇所の第八十六番札所。正式名称は補陀洛山清浄光院志度寺。
謡曲『海人』で知られる「海女の玉取り伝説」が伝えられており、境内には「海女の墓」が五輪塔群として現存する。また、浄瑠璃の『花上野誉の石碑』（志渡寺の段）などの舞台にもなっている。
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[編集] 起源と歴史
本寺の縁起によると、志度浦に辿り着いた霊木を尼凡薗子が草庵へ持ち帰り安置し、そののち霊木は本尊（十一面観音）として彫られ、堂宇が建立された。創建は推古天皇33年（626年）とされ、天武天皇10年（681年）には藤原不比等が堂宇を増築し、「志度道場」として名づけた。また、持統天皇76年（693年）には藤原房前が行基とともに堂宇を建立したと伝えている。
室町時代には四国管領の細川氏が代々寄進を行い繁栄するが、そののち戦乱により寺院は荒廃する。藤原氏末裔の生駒親正による支援などを経てのち、寛文10年（1671年）、高松藩主松平頼重の寄進（本堂・仁王門）など、高松藩・松平氏により再興され、現在に至る。
[編集] 境内
- 本堂
- 仁王門
- 五重塔
- 高さ33m。昭和48年から着工され、昭和50年5月に落成。実業家、竹野次郎による寄贈。
- 大師堂
- 閻魔堂
- 奪衣婆堂
- 奥書院
- 浄瑠璃『花上野誉の石碑』の舞台となった。
- 曲水式庭園
- 室町時代、四国管領であった細川氏によって造成。
- 無染庭
- 枯山水庭園。（曲水式庭園に隣接）
[編集] 備考
- 生駒親正の墓所がある。
- 塔頭の自性院には門近くに平賀源内の墓がある。
- 志度の十六度市 - 海女の命日(旧暦6月16日)にあわせ、境内で行われる市。
- お辻の井戸 - 歌舞伎『花上野誉石碑』に出てくるお辻が水垢離した井戸。
[編集] 文化財
[編集] 建造物
- 重要文化財（国指定）
- 志度寺本堂 - 1983年（昭和58年）6月2日指定。
- 志度寺仁王門 - 1983年（昭和58年）6月2日指定。
- 有形文化財（県指定）
- 志度寺閻魔堂及び奪衣婆堂 - 1984年（昭和59年）8月14日指定。
[編集] 彫刻
- 重要文化財（国指定）
- 木造十一面観世音菩薩両脇士立像 - 1901年（明治34年）3月27日指定。
- 不動明王立像（本尊収蔵）
- 毘沙門天立像（本尊収蔵）
- 有形文化財（県指定）
- 木造如来形坐像 - 1969年（昭和44年）3月28日指定。
- 木造金剛力士立像 - 1969年（昭和44年）3月28日指定。（仁王門内）
[編集] 史跡
- 記念物（市指定）
- 生駒親正墓塔 - 1991年（平成3年）3月6日指定。
- 海女の墓五輪塔群 - 1990年（平成2年）12月26日指定。
[編集] 絵画
- 重要文化財（国指定）
- 有形文化財（市指定）
- 絹本著色十一面観世音菩薩 - 1986年（昭和61年）2月27日指定。
