弘南バス青森営業所

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青森営業所のデータ
バス事業者	弘南バス
所在地	青森市大字矢田前字弥生田32番地1号
所管路線数	10路線（うち高速5）
開所日	1954年7月

青森営業所（あおもりえいぎょうしょ）は、青森県青森市にある弘南バスの営業所である。なお当稿では青森市営バスの運行受託業務を担当する部署である弘南バス乗合部青森分室（こうなんばすのりあいぶあおもりぶんしつ）についても記載する。

[編集] 沿革

[編集] 青森市内乗り入れと青森営業所設置

弘南バスの青森市内への乗り入れは1948年の弘前～青森線と黒石～青森線の乗り入れが初めである。これにより南津軽郡から県庁所在地である青森市への交通利便が格段に向上した。その後、青森線の増発に伴い1954年に青森営業所を開設することになり、青森市大字造道（現在の「マエダ八重田店」）に設置した。開設にあたり路線を青森営業所まで伸ばすこととなったが、市内の路線権を持っていた青森市営バスとの協議で乗車制限が課せられることとなった（青森市内のバス事情を参照のこと）。1955年には五所川原～青森間でバスを運行していた津鉄バスが買収されたことにより、同路線も担当することになった。

1978年には営業所を現在地である青森市大字矢田前に移転した。しかし路線は「合浦二丁目」までの運行となり、青森営業所まで延長されたのは1980年である。青森市営バスとの協議に時間がかかったことが遅らせる原因となった。

[編集] 市営バスとの競合と飛躍

青森市東部の新城地区と市中心部を結ぶ青森市営バス新城線は、ベッドタウン化により乗客数が増し、市内有数のドル箱路線となっていた。しかし、弘南バスの利用者数は伸びなかった。青森市営バス新城線は西部営業所（現在の西部市民センター）までの運行であったため、それより西にあった雪印乳業青森工場の従業員や戸門集落の住民は不便であった。そこで弘南バスはそれらの乗客をターゲットに、古川～県庁前～市役所前間（国道経由ルート）の路線免許を取得し、朝・夕の通勤時間帯に戸門線・雪印線を新設した。これにより朝晩は弘南バスを利用する乗客が増加した。これを見た青森市営バスは新城線の一部を雪印工場前、戸門まで延長して対抗したため、結局は大きな変化がなかった。

[編集] 高速バスの運行開始と乗客の減少

ヨーデル号の好調を受けて、1987年より「あすなろ号」の運行を開始し運行を担当することになった。その後、「ラ・フォーレ号」「ブルーシティ号」の運行も担当することになり、現在まで青森営業所の収益を支えている。

1990年代に入り、弘南バスの利用者は減少の一途をたどるようになり、ついに1999年に弘前～青森線が廃止された。この時に青森市内での穴埋めとして新町経由の戸門線が新設されたが、利用者が伸びることは無く、乗客がいない便も少なくなかった（弘前～青森線は2000年に復活するも、2002年に再度廃止）。

[編集] 青森市内の勢力拡大と新たな路線

2003年に青森市営バスが市内のほとんどの路線の減便に踏み切り、市営バスのドル箱路線である新城線も減便された。この際、弘南バスは効率の悪い戸門線を廃止し、メグミルク青森工場の敷地をバス回転用地として提供を受け、新に新城線の運行を開始し、運行本数を戸門線時代より大幅に増やした。これにより利便性が増した弘南バスにも乗客が乗るようになり、現在では青森市営バスを脅かす存在になっている。これに連動して五所川原線・黒石線の青森市内では乗客が増加したが、郡部では乗客が減少するという現象も起こっている。同時期にマエダから委託を受けシャトルバスの運行を開始、また青森市交通部の運行管理業務を受託するなど、収益を確保するための努力をしている。

2005年からは格安往復運賃を売りにした「スカイターン号」が好調であったため「スカイターン号」の青森版とも言える「青森上野号」を、また夜行の貸切ツアーバスが勢力を増してきたため、それに対抗する形で「パンダ号」の運行を開始、好調を維持し続けている。

2006年には東日本フェリーが函館港～青森港間に新型船の就航にあわせて、これまで旅行者に不便であった青森駅～青森港間においてシャトルバスの運行を開始し、利便性の向上が期待される。

[編集] 年表

1954年 7月 - 造道（現・「マエダ八重田店」敷地）に青森営業所を開設。
1978年 - 青森営業所を青森市矢田前に移転。旧青森営業所から「合浦二丁目」（現：「岡造道一丁目」）までの運行を停止。
1980年 8月23日 - 青森線の始終点を「合浦二丁目」から「青森営業所」に変更。
2000年 5月30日 - 「ラ・フォーレ号」「ブルーシティ号」の乗車券発行・予約業務を廃止。
2004年 - 営業所内に乗合部青森分室を設置。

[編集] 高速バス所管路線

[編集] 路線バス所管路線

[編集] 五所川原～青森線

共管先である弘南バス五所川原営業所を参照のこと。

[編集] 黒石～青森線

共管先である弘南バス黒石営業所を参照のこと。

[編集] 新城線

青森営業所～県立中央病院通り～合浦町～文化会館前～（国道経由）～古川～石江～新城駅前～メグミルク前
- 19xx年 - 戸門線・雪印線運行開始。
- 19xx年 - 西バイパス経由戸門線運行開始。
- 19xx年 - 雪印線廃止、戸門線に統合。
- 1999年 3月 - 弘前～青森線廃止に伴い、新町経由戸門線を新設。
- 2002年 8月11日 - 弘前～青森線廃止に伴い、新町経由戸門線を増便。
- 2003年 4月1日 - 戸門線を廃止。代わって新城線を運行開始。
- 2006年4月1日 - 一部の便で土日祝運休便設定。

[編集] フェリーターミナルシャトルバス

青森駅～（青森ベイブリッジ）～フェリー第1バース前～青森港フェリーターミナル
- 2006年 7月1日 - 運行開始。

[編集] 運行委託バス

[編集] 青森ガーラタウン100円シャトルバス

青森駅 - 古川 - 上古川 - 西郵便局前 - ガーラタウン前

青森駅と市西部のマエダ西バイパス店を中心としたガーラタウンを結ぶバス。マエダより運行を受託している。運行開始当初は無料だった（2004年 6月1日より有料化）。

途中停留所では、ガーラタウン行は乗車のみ、青森駅行は下車のみ。

マエダ店内で買物又は飲食し、レシートを1階サービスカウンター（食品売場付近）で提示するとこのシャトルバスの無料乗車券を受け取ることができる。ただし1人1枚限りでレシートが複数枚所持していても、1枚しか受け取ることができないので注意が必要である。

[編集] 乗合部青森分室

青森市営バスの運行・車両管理業務を受託している部署である。車両管理も受託しているため給油・整備もここで行う。

当初は東部営業所配置の小型車両4台で運用していたが、平成17年度から受託路線が変更となったため、新たにノンステップバス2台・ワンステップバス5台、大型車両1台を管理受託している。

運行受託している路線は青森市営バスを参照のこと。

[編集] 設備

待合室（冬期間はストーブ設置）
自動販売機（待合室前）
営業所庁舎
- 営業所事務室
- 乗合部青森分室事務室
- 定期券窓口
  
  9時00分から17時00分まで、定期券・回数券・青森線往復乗車券・ワンバケーションパスを発売している。またあらかじめ予約センターに電話予約をしている時に限り、キャッスル号、ノクターン号の乗車券発券業務を行う。
- 乗務員休憩所
- 整備工場

[編集] その他

青森営業所行の一部バス行先幕は「青森矢田前」行となっているが、青森営業所までの運行である。青森市営バスの「矢田前」停留所、JR東北本線矢田前駅のいずれからも遠い。
一時期は「あすなろ号」の終点停留所だった。なお、停留所名は「東青森（ひがしあおもり）」であった。なお、同所はJR東青森駅からかなり離れている。