奇襲戦法
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奇襲戦法(きしゅうせんぽう)は、将棋の戦法のジャンルである。主に急戦で、攻めを主体とし、相手の弱点を突いて一気に攻め潰すことを主眼とするもので、棋理(将棋の理論)よりも力を重んじるものをいう。
[編集] ハメ手との違い
奇襲戦法と似たものに「ハメ手」がある。ほぼ同義語だが、「ハメ手」とされる戦法は相手が正しく応じた場合には不利になり、かえって自分が負けてしまうとされるものである。逆に奇襲戦法の場合、相手が正しく応じても、不利にならず、互角のまま戦いを続行できる。 代表的な「ハメ手」が鬼殺しであるとすれば、代表的な奇襲戦法は升田式石田流である。 鬼殺しは相手が誤った場合には瞬時に勝利することが可能であるが、相手が正しく受けた場合、かえって自分が不利になってしまう。 升田式石田流には序盤から数多くの罠が仕掛けられ、相手がそれを正しく受けたとしても、互角ないし優勢の状況で戦いを進めることが可能である。
[編集] 奇襲戦法の一覧
・振り飛車の奇襲
- 升田式石田流 奇襲戦法を扱う書物には必ずといっていいほど登場する奇襲戦法の花形。
- 阪田流向かい飛車
- 角交換四間飛車 宗歩四間、大窪流角換わり四間穴熊など多数の戦法がある。
- ゴキゲン中飛車
- ヒラメ戦法
- ゴキゲン中飛車・ヒラメ戦法は力戦中飛車として一括する場合もある。
- 一間飛車
- 地下鉄飛車
・居飛車の奇襲
・ハメ手色が強いもの
- 鬼殺し
- 角頭歩