大阪府立今宮高等学校
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大阪府立今宮高等学校 | |
国公私立の別 | 公立(府立) |
設立年月日 | 1906年(明治39年) |
モットー・校訓・校風 | 誠実剛毅 和親協同 |
共学・別学 | 男女共学 |
分校 | なし |
教育課程の特例 | なし |
特殊学級 | なし |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 単位制 |
学科 | 総合学科 |
所在地・連絡先 | |
所在地 | 〒556-0013 大阪市浪速区戎本町2丁目7番39号 |
電話番号 | 06-6641-2612 |
FAX番号 | 06-6645-7608 |
外部リンク |
大阪府立今宮高等学校(おおさかふりついまみやこうとうがっこう)は大阪府大阪市浪速区にある公立の高等学校である。教育課程は全日制総合学科のみ。入学者数は240人。
目次 |
[編集] 概要
明治39(1906)年4月、旧制の大阪府立今宮中学(府立で10校目、市内で4校目)として設立され、昭和23(1948)年4月に学制改革によって、現在の大阪府立今宮高等学校となる。ちなみに校章の左右に入る4本の線は大阪市内第4中学を表している。平成8(1996)年に総合学科を開設、普通科の募集を停止した。単位制、2期制を採用している。なお、現在の男女比率はほぼ1:2である。また、公立高校では珍しく屋上に開閉ドーム式のプールがある。
2年次より「理数」「生命科学」「国際理解」「文化・社会」「芸術・体育」の5系列から授業を選択する。その時点で進学先を決める必要があるため、早い時期からの進路指導が行われている。そのため進学先は国公立大学の文系・理系から芸術系大学までと幅広い。また、校内の各所に生徒の美術・書道・書画等の芸術作品が展示されている。
平成13年(2001)年大阪府教育委員会より「次代をリードする人材育成研究開発重点校」エルハイスクールに、府内総合学科校では唯一選ばれている。また、総合学科という制度上様々な講座が存在するが、「医薬学入門」「航空宇宙工学」等の理系科目では大学との連携によって開設されている。その他も情報や音楽等の多くの授業で社会人講師が招かれており、ハイレベルな授業が行われている。
服装については校則ではなく服装自主規制を定めており、生徒自身による風紀の是正を行っている。そのため風紀委員会では具体的な規制案やその精神について毎年議論が行われている。規定によると学生服はあくまで標準服であり、式典等以外で強制されることはない。しかしその他の服装についても生徒自身の良識や品性が求められる。
同窓会は「自彊会」と呼ばれ、今宮高校構内に自彊会館という建物を所有している。なお、自彊会館は自彊会のみの使用ではなく、特別授業や文化祭等で幅広く利用され、生徒からも親しまれている。また、昼休みになると軽音楽部やエレクトーン・和楽器の科目選択者等による演奏会が開かれている。
最寄り駅はJR新今宮駅・南海電鉄新今宮駅・大阪市営地下鉄御堂筋線・四ツ橋線大国町駅。総合学科校なので府内全域を校区と置くが、立地が難波と天王寺の中間という好条件のため大阪市内、北摂、河内、和泉等様々な地域からの生徒が通う。
[編集] 沿革
- 1906年 文部省告示により大阪府立今宮中学校として開校、第1期生150名入学
- 1908年 現在の校地へ移転。
- 1911年 第1期生(78名)卒業。
- 1933年 鉄筋コンクリートの校舎竣工。柱やレンガの階段に縦の線が強調された近代的なデザインであり、以来、62年の風雪に耐え、1995年まで幾多の学生を送り出した。
- 1948年 学制改革により大阪府立今宮高等学校となる。大阪府立泉尾高等学校、大阪市立南高等学校と生徒を交流、男女共学制を実施。
- 1976年 新体育館(現在の体育館)完成。創立70周年記念式典挙行。
- 1981年 福井謙一氏(中26期)ノーベル化学賞を受賞。
- 1986年 創立80周年記念式典挙行。
- 1995年 新校舎落成。
- 1996年 今宮総合学科開設、創立90周年記念式典挙行。
- 1999年 総合学科第1期生卒業。
[編集] 部活動
8割の生徒がクラブ活動に参加しているが、体育会系・文化系共に盛んである。野球部は甲子園出場の歴史を持ち、放送部は平成8年度大阪代表としてNHK全国高校放送コンテストに出場している。また、大阪には水球部を持つ高校は5校存在するが、そのうちの1校が今宮高校であり大阪選抜にも数名が選出されている。
ダンス部は近年急成長し、大阪メチャハッピー祭での2回の金賞等の成績を修めており、2005年にはスマトラ沖地震津波被害復興支援のために開かれたサワディープーケットフェスタにタイ国政府観光庁等からMAX、光永亮太と共に招待されている。
[編集] 出身者
- 萩原雄祐(中4期):天文学者・文化勲章受賞
- 伊原宇三郎(中5期):画家
- 淡 徳三郎(中10期):作家
- 飯田信夫(中11期):作曲家
- 武田麟太郎(中12期):作家
- 藤沢恒夫(中12期):作家
- 大倉真澄(中12期):日本輸出入銀行総裁・横浜銀行頭取
- 秋田 実(中13期):漫才の父
- 森野米三(中16期):構造科学・文化勲章受賞
- 小柳昌彦(中21期):高飛び込み
- 八田竹男(中22期):元 吉本興行社長
- 大川 功(中25期):CSK会長(セガ創業者)
- 福井謙一 (中26期):ノーベル化学賞受賞
- 入江伸(中27期):伸学社塾長
- 瀧藤尊教(中30期):四天王寺管長
- 金山康喜(中34期):夭逝の天才画家
- 領木新一郎(中37期):大阪ガス会長
- 高橋和巳 (中39期):小説家、中国文学研究者
- 今江祥智 (高2期):児童文学者
- 和田満治(高2期):イズミヤ創業者
- 小野功龍(高7期):雅楽 相愛大学学長
- 徳田虎雄 (高9期):政治家、医師
- 林家染丸(高20期):落語家
- 野毛洋子(高27期):ブルース歌手
- 岡田斗司夫 (高29期):学者、オタク学
- 町田康(高32期) :小説家、芥川賞受賞
- 伊原剛志(高34期) :俳優
- 織田洋子(高37期):放送作家
- 西本智実(高41期) :指揮者
- 津村(紀久生)紀久子(高48期):作家・太宰 治賞受賞