力士養成員
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力士養成員(りきしようせいいん)とは大相撲の番付で幕下以下(幕下、三段目、序二段、序ノ口)の力士を指す。取的(とりてき)と呼ぶこともある。
本場所の取組は原則七番相撲まで。幕下上位や序ノ口では人数の関係上、まれに八番相撲が組まれることもある。髷は大銀杏を結わず丁髷姿である。ただし例外として、十両力士との取り組みや、弓取式、初切、断髪式の際は大銀杏が結うことが出来る。本場所で締める廻しは、木綿製で黒色(一般的に黒廻しと呼ばれる)で稽古用兼用して使われる。正装は全て着流しだが、三段目力士は雪駄、幕下力士は博多帯が許される。付け人として部屋や一門の関取や親方の身の回りの世話をする。養成員という立場から、各場所に極めて僅かな手当てが支給される以外給料が与えられない(付け人を任されている場合は、付いている関取や親方から小遣いを貰うことが出来る)。 私生活では、大部屋生活や結婚することが出来ないなどハングリー精神を養うため関取との徹底した区別化が成されている。力士養成員に対しては、「○○さん」と呼ぶことが一般的である(ベテランの関取経験者に対し敬意を表して、「○○関」と呼ぶ場合はある)。そのため東幕下筆頭と西十両14枚目であっても「天と地ほどの差」と言われている。