ラジごめIIIホンジャマカ共和国
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『ラジごめIIIホンジャマカ共和国』(らじごめすりー ほんじゃまかきょうわこく)は、1993年7月2日~1995年3月25日まで愛知県・岐阜県・三重県で放送された中京テレビ制作の深夜番組。
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[編集] 概要
前番組『ラジごめII金曜日の王様』の後を引き継ぐ形で当番組の放送は開始した。放送開始~1994年9月末までは金曜深夜の放送だったが、1994年秋季の番組改編により放送末期では土曜深夜に放送されていた。
視聴者から寄せられた投稿ハガキを元に番組進行を行うラジオ番組タイプのバラエティで、お笑いコンビのホンジャマカが当番組のメインパーソナリティを務めた。コントが専門分野のホンジャマカらしく、各投稿コーナーはショートコントを扱ったものが中心。ハガキを読む役は恵俊彰が、付けヒゲや衣装を使っての役のなりきりは石塚英彦が主に担当。ホンジャマカのマネージャー“平井くん”や中京テレビのプロデューサー“瀬古さん”、そして提供企業からの告知を伝える時以外はあまり出番がないアシスタントの藤田陽子、大石まゆみなどのサブ出演者たちがその脇を固めていた。
番組名が示す通り、当番組もラジごめシリーズの正統後継番組として企画・制作されたものであるが、一方で、前2番組からの脱却も放送開始時より試みられている。特に目立った点としては、
- 出演者陣の全面変更
- 各投稿コーナーの内容、及び投稿特典の制度の完全刷新
- 他、オープニングアニメーションからスタジオ内のセット、番組構成に至るまでの完全刷新
の3点が挙げられる。そのため、当番組はラジごめシリーズ3番組の中でも一際異彩を放つ存在であった。特に、メインパーソナリティが嘉門達夫から当時まだタレントとしては馴染みの薄かったホンジャマカへと移行したことは大きく、放送開始当初は旧来からの投稿マニアたちの番組離れが懸念されたが、その一方で新たな視聴者層の開拓にも成功し、結果、1年9ヶ月間続いた長寿番組となった。名古屋市中区新栄雲竜フレックスビル内にある飲食店の一角からの生放送という従来からのスタイルに新たな息吹を吹き込み、うまく融合させていた。
また、放送中に出演者たちが中京コカ・コーラボトリングの製品(主にコカ・コーラ)を飲みながら番組進行をする場面がよく見受けられた。この点でも前番組までとは趣を異にしており、以後、中京コカ・コーラはこの時間帯(土曜移行後)の中京テレビ自社制作枠の主要スポンサーへと参入。この傾向は後続番組の『キス・ミス・チック』『めざせ!総・楽・天』『キャイ~ンのギャロンパ』等に引き継がれてゆくことになる。
[編集] 放送時間
[編集] 放送開始~1994年9月30日
- 金曜 翌1:05~2:45
[編集] 1994年10月8日~放送終了
- 土曜 翌0:45~2:05
※放送時間は当時の新聞テレビ欄の表記を元にしている。実際には2分程度の遅れを伴っていた。
※冒頭30秒間は、雲竜フレックスビル屋外「蝦蟹市場」看板前からのオープニングトーク。
[編集] 主な放送内容
- 私のまわりの平井くん
- 投稿者の身の回りの人物がかました「なんだこいつ平井だよ」という天然ボケ珍発言をハガキに書いて送るコーナー。機会にさえ恵まれれば投稿初心者でもでき、しかも事実に即した計算のない笑いというこの2点の要素により、投稿者たちからの人気は常に高かった。なお、平井くんというのはホンジャマカのマネージャーのことである。
- コント教育委員会
- 毎回ホンジャマカが提示するテンプレート(複数の人物が行う会話)の虫食い部分に好きなワード・センテンスを入れ、おかしな会話内容になるよう考えていくショートコントコーナー。投稿ハガキに書かれたセリフの実演はホンジャマカの2人がメインで行い、番組アシスタントあるいは番組制作スタッフのいずれか1名が補佐でこれに参加した。
- 君も放送作家だ!!
- こちらはお題フリーで、投稿者側で自由にお題を設定できるショートコントコーナー。当コーナーから生まれた「国語の授業」シリーズが特に人気が高く、放送中期にはこのシリーズへの投稿がコーナーの半数を占めるようにもなった。これは、後にインターネット上の掲示板で引き続き行われるようになり(当時この番組の視聴者だった人物が始めたものと推測される)、2006年現在でもインターネット巨大掲示板群『2ちゃんねる』内で続けられている。
- うまいものクッキング
- 「高級ハムの味」「消えるカレー」「くつしたの味」など、視聴者から寄せられた食べ物のおかしな食べ方や調合レシピを石塚扮する“タ~ジマ・ヒデ”が紹介。そしてそれを2人で実際に作り、体を張って試食するコーナー。
- HK-TV ホン京テレビ制作部 売り込み大作戦!
- ゲスト出演者が石塚扮する大物プロデューサーに売り込みを掛ける、という体で行われたトークコーナーで、毎回ゲストがこっそり石塚に手渡した物を当てる視聴者応募クイズコーナーを内包していた。当コーナーで出題のクイズに正解した視聴者には、「Drinking Club MOON」「IMANAS亭」「TAURUS」「蝦蟹市場」などの佐波商事系列店各店で使える1万円分の優待券が贈られた。
- 日常の素朴な疑問コーナー
- 世間では当たり前のことになっていて普段は気にも留めないけれど、よく考えてみれば変だと思うこと、思えてならないことを視聴者がハガキを通じ世に問うコーナー。ホンジャマカの2人だけでは回答が出せない議題については翌週に持ち越しとなり、代わって番組を見ていた他の視聴者がハガキを通じて回答を行った。
- 詩のコーナー
- 犬や電柱など、話すことのできない者の気持ちを勝手な解釈で代弁したおかしな一言を書いて送る「本音シリーズ」など。
- ナゾナゾナゾリーナ
- 「○○○なもの、なーんだ?」「正解は○○○」というテンプレートに沿っての、なぞなぞ形式のネタ作りをするコーナー。開始早々廃れてしまい、3週間もの間放置されていたということもあった。
- ぴっつあんの差し入れクイズ
- 月に一度番組に登場するアオキーズ・ピザの店長“ぴっつあん”が、どんなピザを持って現れるかを予想する3択クイズ。正解者にはアオキーズ・ピザのオリジナルテレホンカードが贈られた。
- Dr.平田の夜の保健室(月一回)
- これも『金曜日の王様』放送当時より存在していたコーナー。心と体の悩みについて寄せられた視聴者からの相談ハガキに、国際クリニック(=現・名古屋美容外科)院長の平田先生とホンジャマカが共に考え、適切なアドバイスを行う。
- 大石の見合い相手を募集する企画
- 1994年3月18日放送の回のエンディングで大石が何気なくつぶやいた、「私ももらって」という一言から火が付き始まった企画。番組側で正式に募集を行ったわけでないのにもかかわらず、翌週視聴者からの応募が3通あり、次週より緊急企画として採用された。
[編集] 当番組の投稿制度と投稿特典
放送開始当初、当番組の投稿制度は基礎がしっかりと固まっておらず、暗中模索・試行錯誤の状態で行われていた。放送第33回(1994年3月18日放送の回)にしてようやく発表・施行されたこの制度が、以後、当番組の正式な投稿制度となり定着していった。
[編集] 採用後直接郵送されるグッズ
読まれたハガキはホンジャマカによって4段階評価で振り分けられ、「なぬぅ~」「ぬなぁ~」「へぇ~マジ」「勉強」と書かれたボックスの該当箇所へと投入。この時ホンジャマカが付けた評価に応じ、以下の番組グッズが投稿者の元に郵送された。
評価 | 投稿特典 |
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なぬぅ~ | 金のチャリンコステッカーがついたハガキ |
ぬなぁ~ | 銀のコバンザメテレカがついたハガキ |
へぇ~マジ | 銅の往復ハガキ |
勉強 | 無し |
金のハガキには自転車装飾用の大判ステッカーが、銀のハガキにはテレホンカードがそれぞれ付属。銅の往復ハガキは、「返信用部分を使って再度番組に投稿してね」という意味合いが込められた残念賞。
上記の番組グッズの他、中京地方内の各企業が番組に提供する特別プレゼントが毎週2名の投稿者に贈られた(「なぬぅ~」ハガキの中から選考される最優秀賞、及びボツハガキの中からの抽選)。この選考会は、主に番組のエンディングにて実施された。
[編集] ポイント制グッズ
グッズの郵送に使われたハガキは、以下のポイント制番組グッズの引換券としての役割も持っていた。したがって、これらのグッズも希望する場合は、付属のグッズを取り外した後もハガキは捨てずに貯めておく必要があった。
投稿特典 |
---|
10ポイントでホジャリーノ焼き |
30ポイントで藤田、大石のウラビデオ?! |
50ポイントで常連認め印 |
その他 |
金のハガキは一枚につき+5ポイント、銀のハガキは+1ポイントで計算。銅は一応往信用部分がそれに相当するが、ポイント加算の対象にはならない(たとえ何十枚貯めて送っても紙屑同然の扱い)。
なお、“ホジャリーノ”というのは、出演者たちが座る後ろで回っている白い地球儀や番組のオープニングアニメーション等で目にする当番組のマスコットキャラクターのことで、『ラジオDEごめん』における快獣ブースカ、『ラジごめII金曜日の王様』における王様のそれに相当するキャラクターである。頭から伸びた3本のアンテナ、まん丸な顔、赤いりんごほっぺが特徴的。
[編集] 出演者・番組制作スタッフ
[編集] 出演者
[編集] 番組制作スタッフ
- 協力/蝦蟹市場クンポーフレックス店
- 構成/すずまさ、小林仁、中野俊成
- オープニングCG/るじるし
- テーマ作曲/川井憲次
- 衣装協力/Endive、PRICE CLUB、TientPage、PAZZO、MIDWEST
- スタイリスト/山田智子
- TD/坂本伸一、榊原昭彦
- 番組デスク/奥村尚美
- カメラ/鹿田智樹
- オーディオ/大山幸秀(ウエルカム)
- アシスタントディレクター/福島正修、明石泰幸
- ディレクター/宇野祐司
- プロデューサー/瀬古隆司(中京テレビ)、天野正治(コックスプロジェクト)
- 技術協力/名古屋ウエルカム
- 制作協力/コックスプロジェクト
- 制作著作/中京テレビ
[編集] その他番組データ
[編集] 使用曲
- OP、CM移行、中提供ロール/作曲:川井憲次
- 第一ロールBGM/m.c.A・T「Bomb A Head!」
- ED(放送初期)/鈴木彩子「葛藤」
- ED(放送中期以降)/ザ・ビーチ・ボーイズ「KOKOMO」
[編集] 提供
- アオキーズ・ピザ
- 美容外科国際クリニック
- キャッスルボウル
[編集] 番組イベント
- 「ラジごめIIIホンジャマカ共和国 スキーツアー」
- 「ラジごめIIIホンジャマカ共和国 東京ディズニーランド&横浜ツアー」
- 1994年4月4日~4月5日
- 東京ディズニーランドパスポート入場券付き、ザ・ホテルヨコハマにてホンジャマカとの楽しいトークタイム
- 「石しゃんと踊るBIG ONEなダンサー募集」
- 1994年4月9日のキャンペーンに参加できる人
- 自信を持ってデブと言える人
- 「ラジごめスペシャル 金曜日の王様vsホンジャマカ共和国ライブバトル」
- ラジごめ新旧メンバーによる公開生放送合同イベント
- 1994年12月24日、クラブダイヤモンドホール
- 出演/ホンジャマカ石塚、ホンジャマカ恵、藤田陽子、大石まゆみ、嘉門達夫、原田さとみ、大藤晋司
中京テレビ 金曜25:05~26:45枠 | ||
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前番組 | ラジごめIIIホンジャマカ共和国 (金曜放送時) |
次番組 |
ラジごめII金曜日の王様 | 週末の怪人、DAISUKI! |
中京テレビ 土曜24:45~26:05枠 | ||
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前番組 | ラジごめIIIホンジャマカ共和国 (土曜移行後) |
次番組 |
たかじんnoばぁ~ | キス・ミス・チック |
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