フェリックス・ジェルジンスキー

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F・E・ジェルジンスキー　1919年

フェリックス・エドムンドヴィチ・ジェルジンスキー（Феликс Эдмундович Дзержинский, Feliks Edmundovich Dzerzhinskii, 1877年 9月11日－1926年 7月20日）はポーランド出身の革命家で、ソ連邦の政治家。

[編集] 経歴と政治的主張

オスミヤンスク地方の小地主の家庭に生まれた。16歳頃からポーランド人やユダヤ人職工の間で政治活動を行い、ポーランド語とロシア語でマルクス主義を学ぶ。1895年から自覚した社会主義者として逮捕と投獄を繰り返し経験し、1898年にシベリア流刑から逃亡してリトワニア社会民主党を創り、翌年12月にポーランド社会民主党と合流する。1901年末までワルシャワで活動し、1903年初めに党の新聞『赤旗』を管理し配布するためにクラクフに赴く。1905年7月、ワルシャワ近郊で党大会を招集した直後に逮捕され、ロシア第一革命勃発にともなう十月宣言により釈放され、直ちに革命に参加した。1906年からボルシェヴィキの立場に近づき、1912年にはポーランド・リトワニア社会民主党の分裂にさいしローザ・ルクセンブルクら党執行部の中央集権に反対する側として発言したが、1914年初めには党執行部を支持した。1917年にはロシア社会民主労働党の第6回大会で中央委員に選ばれ、十月革命後はチェーカーの初代議長となる。ロシア内戦が終わると1921年に交通人民委員、1924年に最高国民会議議長を歴任した。

狂信的で献身的な革命の使徒として、レーニンに深く信頼されていたジェルジンスキーであったが、レーニンの民族自決についての考えは頑として拒否していた。彼の「社会主義は小国の分離主義の傾向を助長すべきでない」という信念は、ほかのポーランド出身の革命家にも共通している。この民族主義への不寛容が、スターリンの中央集権主義政策を支持させ、グルジア人などの非ロシア民族の抑圧を正当化させたものであった。1922年12月末にレーニンによって書かれた「少数民族に関する覚え書き」のなかでジェルジンスキーはスターリンと並べて「大ロシア主義の侵略者」として非難されている。ジェルジンスキーが自分の民族政策が誤っていたことを告白したのは1925年になってからであった。 1926年7月20日死去。死因は心臓発作であるとされる。

清廉な私心のない性格で、弱者に同情する感受性を持ち、「革命の剣」としてGPUを統率し諜報や謀略などの汚れ仕事をしている間も、教育の仕事に携わるのが希望だった。歴史家のドイッチャーは、「ジェルジンスキーは主義に奉仕しないではいられない人間であり、その主義にとって必要だと確信した限りはどんな恐怖行為でもやってのける人物でもあった。清廉な性格に逞しい判別力・知力が伴わなかったことは、彼の場合不運だった」と評価している。