ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
『ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ』（ドラゴンボールゼット ふっかつのフュージョン!!ごくうとベジータ）は、1995年3月4日に公開された「ドラゴンボール」シリーズの劇場公開作第15弾である。監督は山内重保。
春休みの東映アニメフェアの1作品として上映された。同時上映作は『スラムダンク 湘北最大の危機!燃えろ桜木花道』『ママレード・ボーイ』
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 解説
邦画興行収入（21.6億円） 1995年邦画配給収入（12.7億円）
燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦以来久しぶりに「孫悟空」が主人公となった劇場版作品。本作では超サイヤ人3が初登場となる。
時系列的には悟空が「魔人ブウ」のことについて言及するシーンがあることなどから「魔人ブウをゴテンクスまたは悟飯が倒した」パラレルワールドと考えられる。
また、本作では同じく銀河ギリギリぶっちぎりの凄い奴以来べジータも出演となった。原作およびアニメでの主要キャラの悟空とベジータが文字通り「復活の」フュージョンを行った作品となった。 本作ではあの世とこの世の秩序が乱れたという設定であるために、過去に倒された敵の代表としてフリーザも出演している。 また、フリーザの出演シーンではよくよく見るとスラッグやボージャックなどのキャラクターも確認できるが、フリーザより強いはずなのにフリーザが倒された直後に他の連中と一緒に逃亡している。 ポスターや予告編などでは過去の敵たちとの激闘も見られるのかと期待されていたが、結局ギャグシーンの一つとなってしまっていたことは多くのファンが落胆した。
なお、悟天やトランクスのちびっ子戦士が独裁者相手に活躍する場面は本作ではやや太めのタッチで描かれ、意図的にDr.スランプのようなギャグシーンとして使用されている。同じように、ミスターサタンがゾンビ相手に戦っている場面でもゾンビたちは太めのタッチで描かれていた。また、この作品でミスターサタンは悪人退治の際はいちいちマスコミに報告しに行っているかのような描写が見られる。
ちなみに、悟飯とビーデルは既にこの時いい関係になっていたようで、フリーザに対し決めポーズをとる悟飯に見とれているビーデルを見ることができる。
本作は劇場版作品の記念すべき15作目ということで、極限バトル三大超サイヤ人の時と同様にパンフレットはやや豪華めの記事をそろえており、フュージョンやフリーザに関する辞典なども載せられていた。
[編集] あらすじ
普段のように天国と地獄の管理を行っている閻魔の館で一人の若い鬼が地獄行きの魂を浄化するスピリッツロンダリング装置のタンクを換え忘れた。 満タンになったタンクからは悪の気が漏れ出し、鬼を支配し、ジャネンバという怪物に変化してしまった。 同時に閻魔の館は結界で封じられてしまいあの世とこの世の秩序がめちゃくちゃになってしまった。
同じ頃前回のあの世一武道会のやり直しとして再び行われていた武道会の決勝戦にて、突如謎の結晶体が現れる。 閻魔界に異常があることを知った悟空とパイクーハンは閻魔の元へと向かい、結界を破壊しようと試みるが、エネルギーを吸収されてしまい失敗する。 そこで結界を張った張本人が上にいたジャネンバであると教えられ、ジャネンバ直々の指名もあり、悟空が闘う。
とぼけた姿で魔法使いのようにさまざまな技で悟空を翻弄するジャネンバだったが、ついに悟空は魔人ブウ以来2度目の超サイヤ人3を使いジャネンバを倒す。
しかし、倒されたかに見えたジャネンバは体を再生させさらに戦闘向きの体となって悟空に襲い掛かった。 超サイヤ人3もなす術もなく敗れ、血の池に落とされ絶体絶命の悟空を一発のエネルギー弾が救った。 そのエネルギー弾の主は魔人ブウとの戦いで命を落としたべジータだった。
しかし、べジータでもジャネンバには敵わず、死してもなお悟空に敵わないことを悟ったベジータだったが、最後の手段として悟空とのフュージョンがあると教えられる。
あの世とこの世の運命をかけて、悟空とベジータはフュージョンをすることになる
[編集] オリジナルキャラクター
- ジャネンバ
- 悪の気を大量に浴びた鬼が変化した姿。最初は魔人ブウの善状態のようなふくよかな姿をしていたが、超サイヤ人3の攻撃を喰らった直後にセルのような戦闘向きの体型へと変化した。戦闘タイプでは地獄にあった金棒を剣として利用したり、自分の体を分解し、別次元から現すという戦法も使い始める。その強さは超サイヤ人3の悟空をもってしても、まるで歯が立たないほどであり、劇場版最強の悪役である。ただし、次回作のヒルデガーンも超サイヤ人3のゴテンクスや大界王神に力を上げてもらった悟飯を倒しているので疑問の声も多い。
- ゴジータ
- 悟空とベジータのフュージョンした姿。垂れた前髪は悟空の、それ以外の部分はベジータの部分を受け継ぎ、最初から超サイヤ人状態で現れた。とてつもなく攻撃が早く、ジャネンバを蹴りとパンチの連打で瞬時に追い詰めた。「俺は悟空でもベジータでもない、俺はお前を倒す者だ」という場面は劇場版史上屈指の名シーンとして知られる。
[編集] 声の出演
- 孫悟空、孫悟飯、孫悟天：野沢雅子
- ベジータ：堀川亮
- トランクス：草尾毅
- パイクーハン：緑川光
- ブルマ：鶴ひろみ
- チチ：渡辺菜生子
- ビーデル：皆口裕子
- ミスター・サタン：郷里大輔
- ジャネンバ：玄田哲章
- フリーザ：中尾隆聖
- 大界王：槐柳二
- 西の界王：島田敏
- 南の界王：西尾徳
- 青鬼：安西正弘
- 男Ａ：宮尾秀幸
- 男Ｂ：私市淳
- ナレーター、北の界王：八奈見乗児
[編集] スタッフ
- 原作：鳥山明
- 製作総指揮：高岩淡、安齊富夫、泊懋
- 企画：森下孝三、蛭田成一、清水賢治、金田耕司、週刊少年ジャンプ
- 製作担当：杉本隆一
- 脚本：小山高生
- 音楽：菊池俊輔
- 美術設定：窪田忠雄
- 美術監督：徳重賢
- 作画監督：山室直儀
- 監督：山内重保
[編集] 主題歌
- OPテーマ「WE GOTTA POWER」（作詞: 森雪之丞、作曲・編曲: 石川恵樹、歌: 影山ヒロノブ）
- イメージソング「愛はバラードのように～ベジータのテーマ～」（作詞: 森雪之丞、作曲: 林哲司、編曲: 林有三、歌： 大矢晋）
- EDテーマ「最強のフュージョン」（作詞: 森雪之丞、作曲: 林哲司、編曲: 林有三、歌： 影山ヒロノブ）
[編集] 関連項目
|
映画・ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ |
