ダフ屋
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ダフ屋（ - や、だふ屋）とは、スポーツの試合やコンサートの人気チケットを転売目的で入手し、その会場近辺などの場で、チケットを買えなかった人、買いたい人に違法に売りさばく者、または業者のこと。
ダフ屋がチケットや券を不正に売りさばいたり、売りさばこうとする行為を、『ダフ屋行為』と呼ばれる。また、ダフ屋からチケットを購入した買い手も迷惑防止条例などで禁止されているダフ屋行為と見なされ、処罰の対象となりうるので十分な注意が必要である。
『だふ』という言葉は、単純に『ふだ（札）』というチケットや券を意味の単語を逆にした倒語、隠語と言われている。
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[編集] 定義
以下の2つの項目が、1つでも当てはまればダフ屋行為に抵触する。
- 転売目的でチケットや券を購入すること。
- 公衆の場で、チケットを他者に転売すること。（金券ショップなどは、私有地での転売であるので合法である。）
[編集] ダフ屋の特徴
一般的に、暴力団関係者が多い。ダフ屋行為は暴力団の資金源の一つとして、警察庁から目を付けられているほどでもある。そのため、逮捕されることを覚悟して、ダフ屋行為に携わる人間も多くたちが悪い。
また、インターネットの普及に伴い、インターネットオークションで高額なチケットを小遣い目的で売りさばくなど、一般人のダフ屋も増加している。実際、2005年2月には、サッカーワールドカップアジア最終予選日本対北朝鮮戦の観戦チケットをネットオークションに出品した会社員が逮捕されている。「小遣い稼ぎの目的のため」という安直な動機で、しかも犯罪意識がなく、ダフ屋行為に手を染める者が増えているため危惧されている。
ネット空間がどこまで公共の場であるかという定義付けが曖昧なため、取り締まりが難しいとされている。しかしながら、銀行口座や購入した人物の住所などの情報から、大量購入した人物を特定することは可能であるため、ネット上のダフ屋行為を取り締まることは可能である。上記の逮捕者が出た同月には、NHKのある番組のチャリティーコンサートのチケットを購入した人物が、転売目的で購入した罪で逮捕されている。
[編集] 場所
[編集] 手口
[編集] チケット購入
ダフ屋はスポーツの試合やコンサートなどが開かれる事前に、大量にチケットや券を買い占めるケースが多い。主な理由として、大量に買い占めれば、観戦したくても出来ない人が増え、それだけ自分たちが買い占めたチケットの価値や値段が向上するからである。
その購入方法として、チケット売り場に毎日継続的に数枚購入しに通ったり、大人数のホームレスを使って購入させるなどの方法が見られる。名古屋では栄の松坂屋の前に朝早くからホームレスが長蛇の列を作っている様子がみられる。ネットオークションに転売するために、大量のチケットを確保する人間を『チケットゲッター』と呼称されることもある。
また、ワールドカップの本戦やオリンピックなどの世界的な大会になると、ダフ屋自身もチケットを入手することが困難であるため、競技場周辺で急用が出来て観戦することが不可能になり、チケットの処分に困った人のチケットを買い求める光景が見られることもある。しかしながら、その場合、転売目的でチケットを購入したわけでなくても、公の場でダフ屋に売ってしまえば、その人もダフ屋行為で罰せられる可能性もあるので注意しなければならない。
[編集] 売買
ダフ屋から競技場周辺でうろついていたり、「チケットを買います」などのプラカードを持った人に声を掛ける場合が多い。しかし、自らダフ屋に声を掛けてチケットを求めてくる人もいる。
しかし、そこで直接チケットの売買が行われるわけではない。近年、警察当局の取り締まりが強化しているため、ダフ屋がチケットを持たなくて、どこか遠く離れた場所に保管し、そこで交換するというものである。
また、そのダフ屋が手渡すチケットが、本物のチケットでない可能性もあり、購入する側も注意が必要である。自分が望んでいたチケットが手に入った喜びで、確認を怠ってしまう人も多い。
ネットオークションでの売買も同様である。
[編集] 人気商品の購入
任天堂DS、プレイステーションなどの人気商品は、品薄を予測し、また購入希望者が多い事を予測し、事前に同商品を複数購入、または予約券などの実際に商品となっていない物を入手、ネットオークションなどに転売する行為が行われている。
オークションサイト側で転売目的が許可されていないにも関わらず、この行為は公然と行われており、一般消費家の元へ商品が渡りにくくなっている。
本来の意味とは違うが、こういった行為も、ダフ屋行為として見るべきでという意見がある。
[編集] 対象になるチケット
ダフ屋が購入するチケットは、より多くの利益をあげるため、基本的に人気のスポーツで、人気のあるチームの試合のチケットが多い。「巨人戦＝ダフ屋」と発想する人がいるほど、巨人戦を観戦しに行くと、必ずと言っていいぐらいダフ屋が見られた。それだけ、ダフ屋にとって巨人戦は重要な収入源であったと言える。また、阪神戦などその他の大きな集客力のある試合のプロ野球のチケットに、ダフ屋は大きく依存していた。
しかしながら、近年のプロ野球再編問題などに象徴されるように、プロ野球の人気は年々低迷していると言っていい。事実、テレビで放映される巨人戦は低視聴率が続いている。そして、それに同調するように巨人戦の観戦者も減り続け、ダフ屋の動向も変化していってる。現に、警視庁に年間逮捕されているプロ野球の試合に関するダフ屋の数が減少していることからも明らかである。
アテネ五輪や、福原愛のおかげで人気が過熱した卓球や、女子バレーの試合などに対象が移っている。上記の一般のダフ屋の逮捕者で分かるように、日本代表が出場するサッカーの国際試合などは言わずもがなである。
[編集] 世界のダフ屋
ダフ屋は、別に日本にだけ見られるものではない。
イギリスやイタリアなどは、サッカーが盛んな国であるので、サッカー場の周りでも見られるし、オーストリアなど音楽が盛んな国では、音楽公演などが行われる国立劇場などでも見られる。インドや中国では、入手困難な優待列車の乗車チケットを売りさばくダフ屋が、駅周辺で見られる。
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