サナリィ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サナリィ(S.N.R.I.: Strategic Naval Research Institute, 正式名称:海軍戦略研究所(かいぐんせんりゃくけんきゅうじょ))は、アニメーション映画『機動戦士ガンダムF91』に登場する、架空の公的団体。
目次 |
[編集] 概要
小型モビルスーツの研究・開発をしていることで有名な企業・公社である。主としては軍事諮問機関・軍事コンサルタントとして地球連邦政府に助言をする情報研究所が本来の業務である。他に軍需技術・機器の民間への払い下げ部門、そして新技術開発をする部門と複数に展開する企業・公社である。
[編集] 社歴
[編集] 起源
企業としての歴史は旧世紀にまで遡り、宇宙島建設企業連合体の一員としてサイド1建設に携わった企業(当時の企業名は不明)が基になっている。
その後地球連邦軍設立に伴いその諮問機間として地球連邦政府に自社株の大半を買収された後、公社(宇宙世紀の公社)として半官半民の企業となり戦略戦術研究所に改名。地球連邦政府に軍事支出、戦略、兵器の将来的展開等を助言をし、地球連邦政府(地球連邦軍ではなく)の信頼を得ている。
後に連邦軍の戦略兵器研究分野で発展を見せる一方、軍需技術・機器の民間への払い下げを業務としていた。その主な顧客であった事と、前身企業時代の関係からコロニー公社との結びつきが強く、連邦軍の内部組織でありながら公社同様の中立性を保つ為、戦術機動兵器の開発には一切関与してこなかった。
[編集] 社名変更
宇宙世紀0093年、「第二次ネオ・ジオン抗争」終結後に組織は再編され、海軍戦略研究所(Strategic Naval Research Institute)、通称サナリィ(S.N.R.I.)と改名された。
[編集] モビルスーツ開発の参入へ
宇宙世紀0102年、軍事費の肥大化に喘ぐ連邦政府に対しサナリィは軍諮問機関としてコンサルティングをし、モビルスーツ小型化の指針を提示した。また戦禍が地球圏から永らく遠ざかっていた事で、戦時の中立性への配慮を不要と考えたサナリィは、民需への転用において多大なメリットを得られるであろうモビルスーツ開発事業への参画を決定した。後者の決定は、前者で示した指針に沿った財政改善策を促進する意味合いもあり、それによって生まれた余剰予算によって自身の主分野であるコロニー再建計画を充実させる狙いがあった。
しかし当時は主力機開発メーカー、アナハイム・エレクトロニクス社が、モビルスーツ建造・維持費の高騰によって利潤を得ていた時期であり、小型モビルスーツの開発には及び腰であった。再三の要求により発注から5年の開発期間を経て完成したアナハイム製モビルスーツ、ヘビーガンだったが、その性能は当初目的とされていた水準を満たしておらず、サナリィはアナハイムに対する不審と不満を募らせる事となる。ついにサナリィは自身の指針に沿う小型モビルスーツの開発を決意し、地球連邦政府と、地球連邦軍の承認を得て、フォーミュラ計画を発動させたのだった。
[編集] フロンティアIV での騒乱
宇宙世紀0123年にフロンティアIVやフロンティアIがクロスボーン・バンガードに襲撃された際に、サナリィの社員も一般市民と共に一時退避した。この時、フロンティアI本社にあった極秘資料の破棄と、クラスターガンダムの回収を地球連邦に依頼し、無事達成されている。
[編集] 新生クロスボーン・バンガードへの出資
木星帝国が地球侵攻をしているという情報で立ち上がった新生クロスボーン・バンガードに対して新兵器のトライアルとして、最新機体であるF97に海賊用の偽装をし、機体製造元が判らない様にした後に提供した。
[編集] 木星帝国残党の襲撃に対する処置
突如不法侵入を行ってきた木星帝国の残党集団が施設破壊を行っていった。その際にF99が破壊されている。そして木星帝国の残党が危険と判断したサナリィ上層部により、木星帝国残党に抵抗する新生クロスボーン・バンガードに対して大々的に協力をする方針で固められた。
[編集] 接取されたサイド2・サナリィ
ザンスカール帝国の台頭によりサイド2が占領された際、サナリィ・サイド2支社の施設や人員や技術がザンスカール帝国に接取されてしまった。そしてサナリィの人員や技術がザンスカール帝国のモビルスーツ開発に一役をかってしまった。
その際にF99のヘッドとして使っていたデュアルアイがザンスカール帝国モビルスーツの標準装備となった様である。
[編集] リガ・ミリティアヘの協力
ザンスカール帝国に対抗するために作り上げられた組織であるリガ・ミリティアのモビルスーツ(E系機体のガンイージシリーズ・V系機体のVガンダムシリーズ)の開発に力を貸していたとも言われるが、詳細は不明(そもそもこの時代になるとサナリィやアナハイムといった区別はあまり意味がなくなっている)。ちなみに、ウッソ・エヴィン一行と行動を共にしていた老人達の中にはサナリィの元技術者が数人おり、設計・開発に関わっていた可能性がある。
本来はサナリィは地球連邦軍に兵器を提供するのだが、この当時の地球連邦軍は疲弊し、ザンスカール帝国に対して鎮圧行動を行ったり、新たな機体を買う余裕も無かった。しかし、ザンスカール帝国のファシスト的な地球侵攻は止まず、地球連邦政府が作り上げた秩序は荒廃していった。そういった社会状況の中で、リガ・ミリティアの幹部であり、サナリィの元社員でもあるミューラ・ミゲルや他の関係者等によるリガ・ミリティアへの協力の打診がサナリィに来る。
そこで、サナリィ幹部たちが本来は行ってはならないゲリラ組織であるリガ・ミリティアへの協力を決定。サナリィ元社員等(オーティス・アーキング等)をリガ・ミリティアの兵士となったという形式的な偽装でサナリィの情報や兵器がリガミリティアに勝手に渡っていったとする建前の偽装を行う。その後に、安全で平和的にサナリィから最新兵器や軍事戦略情報がリガ・ミリティアに秘密裏に譲渡された。
[編集] 公社の部門構成
- 本社 (本社は地球から月へ移転)
- コロニー開発部門
- 軍事情報研究部門
- 地球連邦政府への軍事コンサルタント部門
- 最新兵器開発部門
- 最新モビルスーツ開発部門(フロンティアIにモビルスーツ研究施設本部)
- モビルスーツ製造部門
- 軍需技術・機器の民間への払い下げ部門
[編集] 代表的な人物
- 技術担当重役
- ジョブ・ジョン(宇宙世紀0120年頃)
- チーフデザイナー(主任設計者)
- アルマイア・グッゲンバイガー(宇宙世紀0120年頃)
- 開発部
- モニカ・アノー(宇宙世紀0123年頃)
- オーティス・アーキング(宇宙世紀0136年頃)
- ミューラ・ミゲル(宇宙世紀0136年頃)
[編集] 主な開発モビルスーツ
次期主力機開発計画をフォーミュラ計画という。
- フォーミュラ計画
- リガ・ミリティア(E(イージ(EZ))系機体)
- リガ・ミリティア(V(ヴィクトリー(Victory))系機体)
[編集] 主な開発技術
- バイオコンピューター
- ヴェスバー
- ビームシールド
- MCA構造
- MEPE装甲