サク融
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丹陽の人。三国志演義では劉繇の配下とされているが、実際は劉繇と同等の力を持つ賊の頭領で、孫策が攻めてきたとき、劉繇に協力して孫策と対抗していた。
笮融は、はじめ陶謙に仕え、兵糧輸送などの監督官を務めていた。しかし、やがて兵糧などの物資を奪って自立。劉繇が孫策に攻められたとき、劉繇に協力して孫策と戦ったが、敗れて劉繇と共に予章に逃亡した。ところが、この地で笮融は略奪を極めたうえ、予章の太守として赴任していた諸葛玄（諸葛亮の叔父）を殺したり、その後に太守となった朱皓まで殺すなど、横暴の限りを尽くした。さらに劉繇とも反目し、これと争ったが、敗れて最後は領民に捕らえられてなぶり殺しにされてしまったという。
このように、笮融は横暴の限りを尽くした男であるが、その一方で揚州に壮麗な楼閣を備え、3,000人もの人々を収容できるような大寺院を建立した。また、毎年の仏誕節である4月8日には、盛大な法会を執り行い、寺に至る者は5,000人に達したとされる。後の中国大陸における仏教が広まる基礎を作り出した布教者であり、中国の仏教にとっては功労者であると言える一面もある。
