サイド6
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サイド6 は、アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズに登場するサイドの一つ。L4を巡る軌道に存在している。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
一年戦争初期の宇宙世紀0079年1月11日に中立を宣言し、ジオン公国、地球連邦どちらの戦争行為にも加担しない事を両軍に伝えた。それ以降、戦争には(表向き)巻き込まれていない。
ちなみに中立を宣言できたのは、サイド単独での自給自足のために必要な経済基盤の整備が整ったからだが、先にジオン公国との密約を交わし攻撃を受けないようにしていたと言う説もある。その後はジオン寄りの態度だったが、戦局の変化に伴い連邦寄りへと態度を変化させ、一年戦争終盤では極秘に連邦軍の実験施設まで作られている。
スイスや戦後の日本をモデルにして作られた設定と言われている。
[編集] 機動戦士ガンダム
アニメ『機動戦士ガンダム』作中の第33話『コンスコン強襲』、第34話『宿命の出会い』にて、ホワイトベースが立ち寄ったのがここサイド6である。中立サイドであるが故の戦闘のタイミングや、様々な人との出会いによって、作中では重要なターニングポイントの舞台となっている。
サイド7にて登場し、宇宙に吹き飛ばされて以降消息が途絶えていた、アムロ・レイの父親であるテム・レイがここで再び登場する。彼はジャンク屋に住み込んでおり、偶然出会ったアムロにガンダムの回路を渡す。しかし、アムロは以前の精悍さを失い、言動も変わった彼を酸素欠乏症にかかったと判断し、回路を投げ捨てる。
ホワイトベースが入港しているブロックの隣に、シャア・アズナブル指揮のザンジバルが入港してくる。敵対している国同士の戦艦が並んで停泊していると言う中立地帯ならではの光景だが、ホワイトベースの乗組員達は心穏やかではなかったようだ。また、アムロとララァ・スンが、そしてアムロとシャアが初めて出会った場所でもある。戦場で幾度も刃を交え、しかし相手の顔すら知らなかった男に唐突に出会った時、シャアはそれでも軍人の余裕を見せつけ、アムロは面食らった表情しかできなかった。
カムラン・ブルームはミライ・ヤシマの許婚であり、ここで偶然再会するが、彼女からは拒絶されてしまう。しかし、それでも彼は自家用の小型艇を使い、ジオンのコンスコン隊がホワイトベースを狙っている中でのホワイトベースの先導役を申し出る。それが彼にできる精一杯の行動だった。ちなみにカムランは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』にも登場している。
そして、ここからアムロの戦闘での働きがこれまでより凄くなっていく。コンスコン隊の戦力のほとんどは彼が撃破したものである。ちなみに、眉間に稲妻が走る表現もこのあたりから使われている。ニュータイプとして覚醒し始めたとも取れる。
以上のように非常に多くの見所があり、テレビ版を再構成している映画版『機動戦士ガンダムIII・めぐりあい宇宙編』においても数々のシーンがこの話から取り入れられている。
[編集] 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』において、サイド6の「リボー」コロニーは地球連邦軍が極秘に基地を設けてガンダムNT-1の実験場としていた、本作品のメインの舞台となる場所である。通常では軍人、軍隊の視点から描いていたガンダムという作品を、サイド6の市井の立場から見ることのできる稀な作品でもあり、中立宣言を行って戦争とは関係がないはずだが食料事情が悪くなっている面や、モビルスーツによって破壊された建物の傍で救出活動を行う人達、学校が壊された事に戸惑う駐留軍兵士などが描かれている。