グラーフ・ツェッペリン (空母)

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グラーフ・ツェッペリン (Graf Zeppelin)は、ドイツ海軍が建造していた空母を指す。艦名は飛行船で有名なフェルディナント・フォン・ツェッペリン伯爵に因んで命名された。

この空母はドイツが再軍備を進めるにあたり戦艦、Uボートと同時期に建造がスタートした。しかしながら、ドイツに空母の建造経験はなかったため計画案作成に時間がかかり、着工は1936年になってしまった。設計に際しては、同盟国日本の空母赤城が参考にされた。1938年に進水したが、第二次世界大戦に入ると、ドイツ海軍は通商破壊作戦を優先するため潜水艦建造に集中する事となり、1940年に本艦の艤装工事は中断された。1942年に再開されたが、バルジ装着などに手間取り、1943年に大型艦製造中止命令が出たため、工事は完全に中止となり、搭載されていた15cm砲塔は、地上砲台としてノルウェーの沿岸防衛に転用された。9割ほど完成していた本艦は、バルト海沿岸のシュテッチンに避難していたが、ソ連軍に捕獲されるのを恐れ、自沈した。その後ソ連軍に回収された本艦は兵器試験の標的として利用され、1947年に沈没した。

• 1935年1月　第二次ロンドン軍縮会議予備交渉に滞欧中の山本五十六はベルリンにドイツ海軍の軍令部長レーダーを訪問。
• 1935年1月末　駐日ドイツ海軍武官ヴェネッカー(Paul Wennecker)中佐が空母赤城を見学。
• 1935年9月から12月にかけドイツ技術団が赤城を来日調査。
• 1936年12月28日 キールのドイッチェ・ヴェルケ造船所(de)にて起工。
• 1938年12月8日 進水。
• 1940年6月 建造の優先度が潜水艦増産のため低下し、建造中断。
• 1942年5月 工事が再開される。
• 1942年6月 ミッドウェー海戦にて赤城沈没。これ以降に日本海軍はドイツの赤城姉妹艦の買取を打診した。
• 1943年1月 大型艦建造の中止命令により工事中止。シュチェツィンへ避難。
• 1945年4月25日 ソ連軍に捕獲されることをおそれ自沈する。
• 2006年7月12日 ポーランドの石油資源探索会社によって、バルト海に沈んでいたところを発見される。

[編集] 同型艦

• ペーター・シュトラッサー (Peter Strasser) （未成艦）

[編集] 文献

• 相澤淳 著、『海軍の選択：再考　真珠湾への道』、中央公論社、2002年、ISBN 4-12-003304-X