TSF
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
TSFとは、異性への性転換を扱うフィクションのジャンルにおける略称である。英語においてはtransgender fictionまたは略称のTGという用語が別にあったが、日本ではtranssexual fictionまたは transsexual fantasyと呼称され、その頭文字からTSもしくはTSFと略称されている。
フィクションにおける性転換に使われる道具立てとしては下記のようなものがある。
いわゆる「変身譚」を扱うことになり、異性となることによる服装、言葉遣い、心境の変化を通じて、社会における性差を浮き彫りにする効果を与えるものとして用いられることが多い。
古代ローマの『転身物語』には、女性から男性に変わったイピスやカエネウスの伝説が記載されるなどその歴史は古い。現代における代表的な作品として、映画『転校生』、漫画『かしまし ~ガール・ミーツ・ガール~』(あかほりさとる・桂遊生丸)、『らんま1/2』(高橋留美子)、小説『悪徳なんか怖くない』(ロバート・A・ハインライン)などがある。
また、性転換のモチーフは、アダルト系のフィクション(アダルトゲーム、成人向け漫画・小説等)においても広く見られる。なお、同じくアダルト作品にしばしば用いられる「ふたなり」と似た嗜好の方向性ととらえられることが多いが、別種のジャンルを形成する。
また、男装や女装など、肉体の変化を伴わない外見上のみの変化も別種のジャンルを形成するものである。