Tiagra
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Tiagra(ティアグラ)は、シマノが作る自転車用コンポーネント。シマノでは自転車用パーツにグレードを設けて販売しているが、Dura Ace、Ultegra、105に次ぐ4番目のグレード。近年のシマノはかつてのトヨタ車のように、最高級から廉価版までの間を、それぞれ微妙に性能を上下させた、しかし本質的にはあまり違いがない製品で隙間無く埋め尽くすという販売戦略を採っており、ティアグラは「お金が無い入門者用のSORA」と「さほどお金には困っていない入門者用の105」の間を埋める、まことに微妙な位置づけのモデルとなっている。
[編集] 開発の経緯とシリーズの歴史
かつてロードレーサーが一部のマニアの趣味であった時代には、シマノのロードレーサー用コンポーネントのラインナップの最下端を担っていたのは105であった。しかしSTIシステムで市場の寡占化に成功したシマノは、さらに市場拡大を図ってRX100というコンポーネントを発売する。ティアグラは実質的にはRX100の後継シリーズである。
現在のティアグラは、STI(シマノトータルインテグレーション ブレーキ操作とシフト操作の両方を手元で行うレバー、デュアルコントロールレバーとも)、9段変速など上位グレードと遜色のない機能を備えており、同じ9段であれば上位モデルとの互換性もある。ただし、2005年に105が10段変速へとモデルチェンジしたために、最近では上位モデルとの互換性が無いも同然となってしまっている。
値段も抑え目で上記のように拡張性もあることから、実売で10万円強の完成車に取り付けられて販売されていることが多い。
品番は4000番台で、2004年現在では4400番台としてリリースされている。
なお、2007年度モデルは9段変速のままでフルモデルチェンジとなった。上位機種同様クランクとBB軸が一体型の構造(中空クランクではないため、いわゆるHOLLOWTECH IIとは呼称されない)が採用されるなど、注目すべき点は多々あるが、何と言っても最大の目玉は『オプティカル・ギア・ディスプレイ』がロード用のコンポーネントとしては初めて搭載されることとなったデュアルコントロールレバーと、FC-R700に続くコンパクトクランクの登場であろう。
[編集] 外部リンク
シマノ・ウェブサイト[1]