MC68030
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MC68030(えむしーろくまんはっせんさんじゅう)はモトローラの68000ファミリに属する32ビットマイクロプロセッサである。68020の後継であり、その系統は68040に受け継がれた。
68030は、チップ内に命令キャッシュとデータキャッシュをそれぞれ256バイトずつ搭載している。また、メモリ管理ユニット(MMU)を内蔵している。浮動小数点ユニット(FPU)としては68881か高速版の68882を使用できる。MMUのない低価格版の68EC030もリリースされた。
アーキテクチャとしては、68030にはあまり興味深い点はない。ほとんど68020コアと同じであり、単にデータキャッシュを内蔵し(これによって若干性能が向上したが)、半導体プロセスが小さくなっただけである。モトローラ社は半導体プロセスを小さくしてワンチップにさらにハードウェアを詰め込むという手法をしばしばとった。この場合は68851互換のMMUを内蔵した。クロック周波数は50MHzまでで、68EC030の場合は40MHzまでである。
[編集] 主な使用例
- アップルコンピュータ Macintosh II
- コモドール Amiga
- NeXTコンピュータ社 NeXT
- アタリ社 Atari TT、Atari Falcon
- シスコシステムズ 2500シリーズ ルータ