青少年保護育成条例
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青少年保護育成条例(せいしょうねんほごいくせいじょうれい)は日本の地方自治体の条例の一つ。青少年保護育成とその環境整備を目的とした地方自治体の条例。都道府県あるいは区・市・町・村によって正式名称に多少の違いはあるが、おおむね「青少年保護育成条例」で統一されている。
[編集] 概説
内容はそれぞれの条例で多少異なるが、主な規定として有害図書や有害玩具の指定、青少年を対象とするわいせつ行為などのための場所の提供・周旋の禁止などを定めている。
都道府県地方自治体においては長野県を除く46の都道府県で制定されている。また、長野県に条例の規定がなくても、長野県内の市町村の地方自治体において条例を定めている場合がある(例、長野市・佐久市など)。
「少年の自己決定権を無闇に削ぐパターナルな条例で保護にもならない」、「警察権限拡大・強化につながるのではないか」などの批判がある。また例えば、青少年の深夜外出の禁止という規定を多くの人が受け入れることによって、「子供が深夜に外出しても安全な社会を作ろう」といった取り組みがほとんどなされなくなる、といった問題も存在している。
なお、自由民主党がこれら条例の上位法的意味合いを持つ青少年健全育成基本法の制定を主張しているが、反対意見も多い。
[編集] 46都道府県の条例と正式名称
- 北海道 北海道青少年保護育成条例
- 青森県 青森県青少年健全育成条例
- 岩手県 青少年のための環境浄化に関する条例
- 宮城県 青少年健全育成条例
- 秋田県 秋田県青少年の健全育成と環境浄化に関する条例
- 山形県 山形県青少年保護条例
- 福島県 青少年健全育成条例
- 茨城県 茨城県青少年のための環境整備条例
- 栃木県 栃木県青少年健全育成条例
- 群馬県 群馬県青少年保護育成条例
- 埼玉県 埼玉県青少年健全育成条例
- 千葉県 千葉県青少年健全育成条例
- 東京都 東京都青少年の健全な育成に関する条例
- 神奈川県 神奈川県青少年保護育成条例
- 富山県 富山県青少年保護育成条例
- 石川県 石川県青少年健全育成条例
- 福井県 福井県青少年愛護条例
- 新潟県 新潟県青少年健全育成条例
- 山梨県 青少年保護育成のための環境浄化に関する条例
- 岐阜県 岐阜県青少年保護育成条例
- 静岡県 静岡県青少年のための良好な環境整備に関する条例
- 愛知県 愛知県青少年保護育成条例
- 三重県 三重県青少年健全育成条例
- 滋賀県 滋賀県青少年の健全育成に関する条例
- 京都府 青少年の健全な育成に関する条例
- 大阪府 大阪府青少年健全育成条例
- 兵庫県 青少年愛護条例
- 奈良県 奈良県青少年の健全育成に関する条例
- 和歌山県 和歌山県青少年健全育成条例
- 鳥取県 鳥取県青少年健全育成条例
- 島根県 島根県青少年の健全な育成に関する条例
- 岡山県 岡山県青少年保護育成条例
- 広島県 広島県青少年健全育成条例
- 山口県 山口県青少年健全育成条例
- 徳島県 徳島県青少年保護育成条例
- 香川県 香川県青少年保護育成条例
- 愛媛県 愛媛県青少年保護条例
- 高知県 高知県青少年保護育成条例
- 福岡県 福岡県青少年健全育成条例
- 佐賀県 佐賀県青少年健全育成条例
- 長崎県 長崎県少年保護育成条例
- 熊本県 熊本県少年保護育成条例
- 大分県 青少年のための環境浄化に関する条例
- 宮崎県 宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例
- 鹿児島県 鹿児島県青少年保護育成条例
- 沖縄県 沖縄県青少年保護育成条例