越境合併
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越境合併(えっきょうがっぺい)とは、市町村合併の内、都道府県の境界にわたる市町村の合併で、越県合併または県境合併ともいう。
通常の合併は、同一都道府県内の市町村同士で行われることがほとんどだが、県境に隣接していて、地理的・経済的理由等で同一都道府県内よりも他県市町村との交流が深ければ、県境を越えた合併が模索される場合がある。
現状の法律では通常の合併に必要な手続きに加えて、双方の都道府県議会で可決される必要があり、その上で関係都道府県からの届出を受けて、総務大臣が告示するが、区域の一部を失う都道府県で反対されて実現に至らないこともあり、通常の合併に比べ実現へのハードルは高い。
平成の大合併における越県合併の例として、2005年2月13日付けで長野県山口村が岐阜県中津川市に編入されたが、この合併でも田中康夫長野県知事(当時)が強硬に反対して関連議案を県議会に提出せず、議員提案によってようやく越県合併が実現した。(田中康夫の項の市町村合併の節も参照)
[編集] 越境合併一覧
- 岐阜県恵那郡三濃村(横通地区を除く) - 1955年4月1日 愛知県東加茂郡旭村(現豊田市)へ
- 京都府亀岡市西別院町の一部 - 1958年4月1日 大阪府豊能郡東能勢村(現豊能町)へ
- 京都府南桑田郡樫田村 - 1958年4月1日 大阪府高槻市へ
- 埼玉県入間郡元狭山村 - 1958年10月15日 東京都西多摩郡瑞穂町へ(一部は前日に埼玉県入間郡武蔵町へ編入)
- 福井県大野郡石徹白村 - 1958年10月15日 岐阜県郡上郡白鳥町(現郡上市)へ(一部は前日に福井県大野郡和泉村へ編入)
- 長野県西筑摩郡神坂村(峠・馬籠・荒町地区を除く) - 1958年10月15日 岐阜県中津川市へ(峠・馬籠・荒町の各地区は前日に長野県木曽郡山口村へ編入)
- 栃木県足利郡菱村 - 1959年1月1日 群馬県桐生市へ
- 群馬県山田郡矢場川村の東部 - 1960年7月1日 栃木県足利市へ(西部は同日に群馬県太田市へ編入)
- 岡山県和気郡日生町福浦地区の一部 - 1963年9月1日 兵庫県赤穂市へ
- 栃木県安蘇郡田沼町入飛駒地区 - 1968年4月1日 群馬県桐生市へ
- 長野県木曽郡山口村 - 2005年2月13日 岐阜県中津川市へ