象徴
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象徴(しょうちょう)とは、あるものを、その物とは別のものを代わりに表象することによって、あるものを間接的に表現し、知らしめるという方法である。
フランス語symboleの訳語で中江兆民の訳書「維氏美学」(1883年刊)で用いられた。
目次 |
[編集] 意味
あるものに対してその性質や量を表すには通常言葉(言語)や数値が用いられる。たとえば、”日本”に対してその性質を表すならば「ユーラシア大陸の東端に位置する列島、及びそれを領土・領海・領空とする国家の国号」となろうし、その量を表すならば領土の面積や日本標準時子午線の経度、あるいは各月の平均気温や湿度、平均降水量などを挙げることとなる。 このような具体的表す方法のほかに方法がある。それは、あるものを、その物とは別のものを代わりに表象することによって、あるものを間接的に表現し、知らしめるという方法である。そのことを”象徴”といい、象徴を用いて表現することを”象徴する”という。
[編集] 具体例
象徴として用いられるものは一般に人間以外のものでなければならないのが哲学全般における定説であるが、ごく稀に人間が象徴として用いられる場合がある。例えば、「松田聖子は1980年代日本の芸能シーンの象徴である」みたいな場合である。この場合、松田聖子という歌手は1980年代の日本の社会・文化の性質や量を表した存在だ、とみなされているわけである。 また、人間が象徴とされる例として有名なのは日本国憲法第1章に規定された「天皇は日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴である」というものである。1945年(昭和20年)の改正前の同事項の条文では「天皇は神聖にして侵すべからず」と記されており、天皇は日本(大日本帝国)の性質や量を表す象徴とは定義されていなかったが、改正後は天皇には日本(日本国)の象徴としての性質があると定義されているのである。天皇に性質がある、ということはその性質を表すそのまた象徴があるらしいということであり、菊の花を図案化した皇室の紋章である”菊の御紋”は象徴の象徴である。 ほか、フランスの旧王家の紋章は”百合”であり、これも象徴である。
[編集] 記号
象徴に対して、あるものの性質や量を表現せず専らその存在や所在のみを表すのが”記号”である。 例えば、道路における交通標識などは記号である.
[編集] 象徴
象徴が、人であれ物であれ、対象はこの語感によって定義できる。(しかし、人象徴とは、この人が愛しい、良い人、頼りになる、という単位であり、頑健な物品では無い。)
- noema 構造
- noesis現象心理構造
- zeigen示唆、指示する象徴