谷中霊園
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谷中霊園(やなかれいえん)は、東京都台東区谷中一丁目にある都立霊園。旧称の谷中墓地(やなかぼち)と呼ばれることも多い。面積は約10万平方メートル、およそ7,000基の墓がある。
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[編集] 概要
かつては、天王寺の寺域の一部であり、中央園路は天王寺の参道であった。通りの半ばには、幸田露伴の小説『五重塔』のモデルとなった五重塔跡がある。これは、1908年に天王寺より寄贈されたものであった。この五重塔は、1957年に谷中五重塔放火心中事件で焼失するが、東京都が史跡に指定した。五重塔跡付近には、駐在所と児童公園がある。谷中霊園は、桜の名所としても親しまれている。中央園路は通称「さくら通り」ともよばれ園路を覆う桜の枝に花が咲くと、まるで桜のトンネルのようになる。
[編集] 歴史
明治維新の後、政府は神仏分離政策を進め、神式による葬儀も増えた。しかし、墓地の多くは寺院の所有であったため埋葬場所の確保が難しく、公共の墓地を整備する必要にせまられていた。1874年に明治政府は、天王寺の寺域の一部を没収し、東京府管轄の公共墓地として谷中墓地を開設した。1935年に谷中霊園と改称された。
[編集] 交通
JR日暮里駅から徒歩6分。
[編集] 谷中霊園に埋葬されている著名人
- 青山胤通
- 朝倉文夫
- 浅田宗伯
- 阿部正右
- 阿部正弘
- 阿部正倫
- 天津乙女
- 有坂成章
- 稲垣浩
- 色川武大
- 岩村通俊
- 上田敏
- 円地文子
- 大原重徳
- 柏戸剛
- 鏑木清隆
- 川上音二郎
- 菊池大麓
- 岸本辰雄
- 楠本正隆
- 酒井忠邦
- 佐々木信綱
- 重宗雄三
- 獅子文六
- 高橋お伝
- 高松凌雲
- 重野安繹
- 渋沢栄一
- 徳川慶喜
- 栃木山守也
- ニコライ・カサートキン
- 長谷川一夫
- 鳩山一郎
- 原田一道
- 広津和郎
- 牧野富太郎
- 三木武吉
- 宮城道雄
- 本居長世
- 横山大観
- 徳川将軍(8代吉宗以降。非公開)
カテゴリ: 墓 | 東京都の建築物・観光名所