粉末ジュース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
粉末ジュース(ふんまつ-)とは、粉末を一回の飲料分に小分けしたジュースである。 飲用時に、水または湯に溶かし飲用する。通常販売用のパッケージと、非常用食料の一つとしてのパッケージ、軍用食料パッケージとあり、通常販売用のものは、地域の店頭で購入する事が可能である。
ジュースの他に、ココア、コーヒー等があり、特にコーヒーは学校給食用に、牛乳瓶の牛乳と混ぜて、コーヒー牛乳として飲用が可能なように味が調整してあるものが登場し、一時期の学校給食では人気の的であった。
日本においては、冬季に、しょうが湯等の名称で粉末ジュースを店頭で販売しているのを見ることができる。 湯で溶かし、飲用すると体が温まり庶民に人気がある。 その他には、粉末レモンティー等も大型缶入りで販売されている。
これらの商品も、清涼飲料水が高価だった1960年代が一番売れていた時期で、1970年代に入り飲料水の値段が下がり、缶飲料が一般的になると次第に廃れていった。
榎本健一のCMで有名になった「ワタナベの粉末ジュースの素」製造元である渡辺製菓は、缶飲料の普及により、粉末ジュースの売り上げが落ちたことから、1972年にカネボウフーズに営業譲渡されている。現在でも同社において様々な粉末飲料を製造を続けているが、健康食品の一つという位置づけのようだ。