甲斐駒ヶ岳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
|
||||
---|---|---|---|---|
標高 | 2,967 m | |||
位置 | 北緯35度45分17.1秒 東経138度14分23.9秒 |
|||
所在地 | 山梨県北杜市、長野県伊那市 | |||
山系 | 赤石山脈 | |||
種類 | -- | |||
初登頂 | -- |
甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)は、赤石山脈(南アルプス)最北端に位置する標高2967mの山である。なだらかな茶色の山が多い南アルプスの中で、例外的に火成岩である花崗岩からなるため、山肌が白く峻険な山容である。そのため、土壌が乏しく、高山植物はあまり豊富ではない。 独特の険しい山容と、南アルプス北端にあって人里から間近で全貌が見えるため(仙丈岳など南アルプスの他の多くの山は、前山に阻まれて人里からは見えないことが多い)、古くから信仰の対象となってきた。そのため、黒戸尾根には現在も信仰にまつわる多くの石碑や石仏が残る。(八合目付近には鳥居が立っていたが、平成15年に倒壊した。)標高は3000mに達しないが、独特の山容と信仰の対象として、非常に人気が高く、登頂者の多い山である。
「駒ヶ岳」の名を冠する山は全国に18山あるが、その中で最高峰はこの甲斐駒ヶ岳である。(2位木曽駒ヶ岳2956m)
日本百名山の一つ。
2つの駒ヶ岳に挟まれる伊那谷では、本山を東駒ヶ岳、木曽駒ヶ岳を西駒ヶ岳と呼ぶこともある。
目次 |
[編集] 登山ルート
登山道は伝統的には東側の黒戸尾根をたどるコースが使われていた。登り口は二つに分かれているが、そのいずれも起点が神社(竹宇駒ヶ岳神社と横手駒ヶ岳神社)となっていることも、信仰の山ならではである。2つの道は笹平で繋がり以降は一本道となる。ただし、このコースは登山口が海抜7~800mの人里であるため、山頂との標高差が2200mもあり、日本でも有数の体力を要する(五合目手前の「刃渡り」、七合目手前の鎖場以外は、技術的にはあまり困難なところはない)ルートであるため、近年は南アルプス市営バス、伊那市営バスの通っている北沢峠(海抜約2000m)からのコース辿る人が多い。但し、北沢峠コースの場合広河原からのバスの始発が6:50(時期によって変動在り)であることから、登山の開始は早くとも7:30頃となり、夜行で3:00~4:00から登り始められる黒戸尾根コースよりも効率が悪く、また、頂上でご来光を拝む場合北沢峠側は直近の仙水小屋から4時間以上かかるのに対し、黒戸尾根側は七丈小屋から2時間程度で登れる事から、黒戸尾根コースも依然として人気が高い。
北沢峠からのルートは、双児山・駒津峰を経由する尾根道と仙水峠を経由する谷筋のルートの二つがあり、直線距離は前者の方が短く、尾根筋であるため景色も良い。ただし、技術的に困難ではないがいささか急峻でありまた多少の上り下りもあることから、多少迂回路にはなるが仙水峠経由で登頂する人が多いようである。仙水峠のコースは北沢峠から山梨県側へ車道を100m程下った所からスタートする。また、早川尾根を経て鳳凰三山に至る尾根筋の縦走路も開けている。
[編集] 山小屋
- 仙水小屋 - 仙水峠経由のルートの下部。水場があるがここの水は日本一おいしい水である。この水で煎れたお茶も絶品である。
- 北沢長衛小屋、長衛荘、大平山荘 - 北沢峠付近。水場あり。
- 七丈小屋(第一・第二) - 黒戸尾根。(五合目小屋は現在廃屋状態。屏風小屋は崩壊し、撤去された。)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 日本の地理関連のスタブ項目 | 長野県の山 | 山梨県の山 | 日本百名山