玉造郡
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玉造郡(たまつくりぐん)は、宮城県にあった郡である。陸奥国に属する丹取郡(にとりぐん)として713年に置かれ、728年から玉造郡になった。
[編集] 地域
消滅直前となる2006年3月30日の時点で以下の2町を含んでいた。
2006年3月31日に郡内の2町が古川市、遠田郡田尻町、志田郡鹿島台町・三本木町・松山町と合併し、大崎市となったため消滅。
[編集] 歴史・沿革
- 『続日本紀』によれば、和銅6年(713年)12月2日に、丹取郡として建てられ、丹取軍団が置かれた。
- 神亀5年(728年)にそれぞれ玉造郡、玉造軍団と改めた。玉造柵があったことも記されており、名生館遺跡や城生遺跡がその候補にされている。この頃の玉造郡は、陸奥国北辺で唯一軍団が置かれた場所で、軍事上重要であった。
- 10世紀前半成立の和名類聚抄によれば、府見郷、玉造郷、信太郷、余戸郷の4郷が玉造郡に属した。
- 1871年(明治4年)8月29日 - 廃藩置県により、玉造郡は一関県に属する。
- 1871年(明治4年)12月13日 - 一関県が水沢県と改称される。
- 1875年(明治8年)11月22日 - 水沢県が磐井県と改称される。
- 1876年(明治9年)4月18日 - 玉造郡が磐井県より宮城県に移される。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 市町村制施行により、岩出山町・大崎村・一栗村・真山村・温泉村・鬼首村が発足。(1町5村)
- 1894年(明治27年) - 岩出山町に郡役所が置かれる。
- 1896年(明治29年)4月1日 - 大崎村の南沢・下野田が西大崎村に、それ以外の区域が東大崎村に分割。(1町6村)
- 1921年(大正10年)4月20日 - 温泉村の名生定・大口が川渡村に、それ以外の区域が鳴子町に分割。(2町6村)
- 1926年(大正15年) - 郡役所が廃止される。
- 1950年(昭和25年)12月16日 - 東大崎村が栗原郡長岡村、遠田郡富永村とともに古川市に編入。(2町5村)
- 1954年(昭和29年)4月1日(2町)
- 鳴子町・川渡村・鬼首村が合併し、鳴子町が発足。
- 岩出山町・一栗村・真山村・西大崎村が合併し、岩出山町が発足。
- 1955年(昭和30年)4月1日 - 岩出山町の一部を古川市に編入。
- 1957年(昭和32年)4月10日 - 岩出山町の一部を古川市に編入。
- 2006年(平成18年)3月31日 - 岩出山町・鳴子町が古川市および遠田郡田尻町、志田郡鹿島台町・三本木町・松山町と合併し、大崎市が発足、郡より離脱。同日玉造郡消滅。
明治22年以前 | 明治22年4月1日 | 明治22年 - 大正15年 | 昭和1年 - 昭和29年 | 昭和30年 - 昭和64年 | 平成1年 - 現在 | 現在 |
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岩出山町 | 岩出山町 | 昭和29年4月1日 岩出山町 |
岩出山町 | 平成18年3月31日 大崎市 |
大崎市 | |
一栗村 | 一栗村 | |||||
真山村 | 真山村 | |||||
大崎村 | 明治29年4月1日 西大崎村 |
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明治29年4月1日 東大崎村 |
昭和25年12月16日 古川市に編入 |
古川市 | ||||
温泉村 | 大正10年4月20日 鳴子町 |
昭和29年4月1日 鳴子町 |
鳴子町 | |||
大正10年4月20日 川渡村 |
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鬼首村 | 鬼首村 |