炭坑節
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炭鉱労働者を歌った民謡で、「月がぁ~出た出たぁ~月が~出たぁ~ヨイヨイ」のフレーズで知られる。盆踊りの最もスタンダードな楽曲として全国に広く浸透しているものと思われる。
[編集] 歴史
伊田村(現在の田川市の一部)にあった三井田川炭鉱伊田坑において石炭からボタを取り除く作業に従事していた女性作業員が歌っていた『伊田場打選炭唄』が元になっているといわれる。この『伊田場打選炭唄』を田川郡在住の小学校教師であった小野芳香が1910年(明治43年)に編曲し、その後、1932年(昭和7年)に初めてレコード化された。
戦後の1948年(昭和23年)に赤坂小梅が炭坑節をレコードに吹き込んだのち、当時の傾斜生産政策による石炭増産の風潮もあって知名度が高まったが、一部の出版物で歌詞に誤記があったことから、三井三池炭鉱(1997年3月30日閉山)で生まれたという誤解が広がった。
2004年に市民団体の「スローフード金沢」と北陸農政局が、本曲の替え歌『ニコニコ食育音頭』(歌:Negicco)を製作した。
※なお、炭坑節の発祥については筑豊地域以外にも諸説ある。