没食子酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
没食子酸 | |
---|---|
IUPAC名 | 没食子酸(許容慣用名) |
別名 | 3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸 |
分子式 | C7H6O5 |
分子量 | 170.12 g/mol |
CAS登録番号 | [149-91-7] |
形状 | 白色の結晶 |
密度と相 | 1.7 g/cm3, 固体、無水物 |
相対蒸気密度 | (空気 = 1) |
融点 | 250 ℃ |
沸点 | ℃ |
昇華点 | {{{昇華点}}} ℃ |
SMILES | Oc1cc(cc(O)c1O)C(O)=O |
出典 |
没食子酸(もっしょくしさん または ぼっしょくしさん、Gallic acid)は、有機化合物の一種で、示性式 C6H2(OH)3CO2H、分子量 170.12 の芳香族カルボン酸。別名3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸。白色の吸湿性の結晶で、昇華点 210 ℃。加熱すると脱炭酸してピロガロールを生じる。CAS登録番号は [149-91-7]。
五倍子(ヌルデの虫こぶ)、没食子(中近東のブナ・カシワの虫こぶ)、マンサク科の植物ハマメリス(Witch-hazel)、茶の葉、樫の樹皮など、多くの植物に含まれる。加水分解性タンニンの基本骨格を成す。
アルカリ性水溶液は還元力が強く、還元剤、写真の現像剤に使われる。また、タンニン合成の原料になり、青インクの製造に使われ、さらに、没食子酸プロピル、没食子酸イソアミルなどのエステルとして油脂・バターの酸化防止剤にも使用される。カテキンの一種、エピガロカテキンガレートも没食子酸のエステルである。