数秘術
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数秘術(すうひじゅつ)とは、西洋占星術や易学等と並ぶ占術の一つで、ピタゴラス式やカバラ等が有名である。数秘学とも言う。 一般的な占術の方法は「命術」で、占う対象の生年月日(西暦)や姓名などから、固有の計算式に基づいて運勢傾向や先天的な宿命を占う方法である。
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[編集] 数秘術の初まり
数秘術の創始者は一般的にピタゴラスの定理で有名なピタゴラスと言われている。彼は「数秘術の父」として知られているが、その数千年前のギリシャや中国、エジプトやローマでも数秘術が使われていた事を示す証拠が存在している。当時は、許された者にのみ、口頭でその情報が伝えられていたようである。
[編集] 数秘術の歴史
ピタゴラスは、紀元前6世紀の南イタリアで生まれた哲学者・数学者で、その思想からピタゴラス派と呼ばれる哲学・宗教運動が生まれ、神聖ローマ帝国の全域に広がっていった。 ピタゴラスは、全ての事象(魂や感情と言ったものまで)は数字に関係していると見なし「現実は数学的」であり「数字には意味がある」と信じ、「万物の根源は数である」と考えた。そして、その考えは数秘術にも受け継がれていく。 ピタゴラスの後、その思想はプラトンに引き継がれ、数学の発展と共に成熟していく。さらに、西洋占星術やタロット等とも結びつき、ユダヤ教のカバラの書物によって補強され、ルネッサンス期にはヨーロッパで隆盛を極めた。現在では、アメリカ・ヨーロッパ全土で注目されている。
[編集] 占術の方法
一般的に、生年月日や姓名を数字に置き換えて、ひと桁(11、22、33等は例外の場合有り)になるまで全ての数字を足し、最後に出た数字の持つ意味から占う。誕生日からは誕生数が、姓名からは姓名数が導き出される。また、誕生日や姓名の一部だけ計算したり、誕生日と姓名の数を組み合わせたりする事もある(誕生数・姓名数は、違う用語が使用される事もある)。 日本人の場合、姓名をローマ字(ヘボン式)で表記し、そのアルファベットをさらに数字に置き換える事が多いようである。 誕生数は一生変わらない事から、持って生まれた性格や先天的な宿命等が占えるとし、姓名数は結婚等で姓が変わったりする際の運命や、呼び名(ニックネーム)の場合の運命等、表面的な事が占えるとする。 生年月日や、占いたい過去や未来の日付等の数字データ、もしくは姓名等、数字に置き換えられる一部の個人情報が必要になる。