敦賀気比高等学校
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敦賀気比高等学校 | |
国公私立の別 | 私立 |
設立年月日 | 1986年(昭和61年) |
校訓 | 時習・自律・慈愛 |
共学・別学 | 共学 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
学科 | 普通科 (特別進学コース) (進学コース) (教養コース) 電子情報科 |
所在地・連絡先 | |
所在地 | 〒914-8558 |
福井県敦賀市沓見164-1 | |
電話番号 | 0770-24-2150 |
FAX番号 | 0770-24-2620 |
外部リンク |
敦賀気比高等学校(つるがけひこうとうがっこう)は、福井県敦賀市に、1986年(昭和61年)に設立された全日制の高等学校である。「けひこう」と呼ばれることが多い。学校法人嶺南学園。
目次 |
[編集] 概要
過去には国際科があったが現在は普通科(特別進学コース・進学コース・教養コース)と電子情報科の2学科である。
[編集] 部活動
野球部は一時期甲子園の常連校であり、春1回・夏4回出場しており、第77回夏の選手権(1995年8月)でベスト4の成績を残したことがある。2000年に出場確実とされていた選抜大会は、開幕前に部員の無免許・飲酒運転が発覚したのがきっかけで高野連から糾弾され、出場辞退を余儀なくされた。それ以来甲子園へは足が遠のき、県内では準決勝・決勝まで駒を進める、いわゆる「強豪校」であるが甲子園出場までは至らず、弱体化したという印象が拭えない。
空手・柔道・剣道・なぎなた・レスリングなど武道系の部活が過去全国大会に出場している
現在においてはレスリング、剣道、テニス部などが全国大会へ顔を出しているほどの強豪である。
[編集] 学習面
中高一貫教育を行っており、付属中学校を併設している
[編集] クラス編成
学年によって若干の相違があるが、通常は1組・2組が特別進学コース、3組・4組が進学コース、5組・6組・7組が教養コース、8組が電子情報科となっている。(07年度から電子情報科は廃止になる予定。) 特別進学コースに関しては、1年1組は他校からの合格組、1年2組は付属中学からのエスカレーター組という風に分かれているが、そのほかは入学前に課せられる試験によってクラスが振り分けられる。 毎年というわけではないようだが、大概学年はじめにクラス替えがあり、2年次は主に成績と進路で入れ替え、3年次は進路に重点を置いて入れ替える。 特別進学コースは数年前まで3年次からのクラス替えだったが、一昨年からより円滑に授業を進めるためか2年次からのクラス替えになった。とはいえ国語や英語以外の殆どの授業が1・2組合同の為、クラス替えの意味は大して無いとも言える。
特別進学コースのクラス編成は、1組が国公立受験組、2組が私立大学もしくは短期大学受験組となっている。しかしながら1組に在籍し、国公立を受けて、私立を第一志望とする受験方法も可能である。
[編集] 進学・就職
国公立・有名私立大への進学率は、嶺北の進学校と比べて低くなっているが、大学入学に本格的に取り組むクラスは主に2クラス、人数はあわせて50名程度しかいないという背景がある。
進学地域は、特定の地域に大半が固まるということは無く、主に関西から関東にかけて広く進学する。
国立大学にはほぼ全国の大学に渡って進学している。 私立大学に関しては関西へ行く生徒が多く、同志社大学、立命館大学、龍谷大学、京都産業大学、佛教大学、近畿大学などが主な進学先としてあげられる。
就職は地元密着型の就職形態が多く見られ、多くの学生が地元の企業へ就職している。
[編集] 校風
数年前までは、新聞沙汰となる問題がいくつも起こったが、近年取り立てて大きな事件は起こっていない。しかし全体として、いじめなど、表に露見しずらい問題は多いと言われている。 学校の気風に事なかれ主義が存在しているようで、教師側が生徒に不満を持つような奇妙な取り決めを発現しても、取り立てて生徒達は行動を起こさない。 服装に関しては他校より厳しく、よくスカート丈やソックス、冬服のシャツ出し、指定以外のベスト着用、色つきTシャツなどで注意される生徒が多い。 ただ単にこういった服装をする生徒が悪いと断定するのは難しい。いつまでも学校指定のソックスを決めなかったり、腰を曲げたら容易にシャツが出てしまうカッターシャツを制服として定めたり、やたら薄くてあまり防寒の意味を成さないベストを指定ベストとしたりする学校側にも問題があるという生徒の声もある。
携帯の持込は禁止という時代錯誤的な校則をとってはいるが、多くの教師は携帯の持込を非公式に許可しており、夏休みの補講期間中、職員室で携帯を弄っている生徒を時々見かける。
校則は生徒次第で変えれる可能性もあるが、生徒会の権力は弱い。というより権力を有しておらず、殆ど教師、理事会のなすがままになっているというのが現状のようである(しかし、購買部の自動販売機の商品の種類を多くしたりするなどの権力はある)。また生徒会長に立候補する生徒も少ない。(実際、誰も生徒会長に立候補者がでる気配がなかったため、教員側から目ぼしい生徒に立候補するように薦めたことがある、という事実もある。しかも、ここ十年は三年生が生徒会長を務めず、二年生が生徒会長になるという珍事も見られる。また会長に立候補した際、選挙戦になることは近年では珍しい。) ただし、生徒会に書記として入会希望者が近年増加している(書記が十人以上という時代も見られた)。
[編集] 行事
9/1~9/3にかけて行われる学園祭が主だった行事である。期間中毎年この暑さで体調を崩してしまう生徒が多く居り、時期的にも大学入試を控えているので、本来なら変えなければならないと思うのではあるが、昨年まではこの形態だった。
変えない理由としては、同期間中に旧市街地で行われる敦賀まつりに生徒を繰り出させないようにする為とも言われているが、実のところ定かではない。 学園祭は数年前まで、全日程を通して校内で行われていたが、ステージ発表関連を暑い体育館に縛り付けて何時間もぶっ通しで行うのは流石に酷だという事と、体育館のため音響設備が悪いということもあって、市内のホールを貸しきって第一日目に団別ステージ発表やブラスバンド演奏などがまとめて行われている。なので第二日目が本番の学園祭といっても過言ではなく、ほぼ丸一日を使って各団体の模擬店などの出し物が披露される。
ただし食品衛生法との兼ね合いから、焼きそばやフランクフルトなどの模擬店らしい模擬店は生徒では行えず、父母と教師の会が行っている。 最終日は体育祭となっており、各団体が必死で参加し、白熱した戦いを見せる。2004翌年からは中止となった。
全期間を通して保護者およびOB以外の参加は原則として禁止されている。以前は後夜祭が行われていたようだが、現在では行われていない。
学園祭の翌日に敦賀祭りのお神輿があり、最近では運動部の男子がお神輿に参加している。
[編集] 付属中学
正式名称は学校法人嶺南学園敦賀気比高等学校付属中学校。生徒数は60名強。受験人数と共に生徒数は減少を続けていたが、積極的なPR活動によって平成18年度入学者数は増えたようである。
教育形態は周辺の一般中学校と大分違い、美術、音楽の科目が極端に少ない。体育は通常より減らされている。その代わりに国数英等の重要教科の時間数を増やしており、それ相応に進度が速くなる。なので、2年終了時までに中学範囲の国数英が終了してしまい、3年次からは高校の教科書が使われ、高校と同様の授業が行われる。理科に関しては3年次の1学期中に終了し、以後は化学が必須となり物理、生物がそれぞれ理系文系の選択科目となる。
毎年、さつま芋または古代米を栽培し、収穫すると収穫祭が行われるのが通例となっている。
校風は、進学生徒を育成するという目的上、校則、授業形式が公立の学校より厳しいと言える。学年ごとに見て生徒数が少なく、顔見知り同士で3年間を過ごすため、友人関係はアットホームな関係を築くことができるが、一方で、狭い社会に閉じ込められるという見方もできる。 高等学校の棟を間借りしているような趣なので、常に高校生と触れ合う環境にある。 ゆえに、付属から高校までエスカレータ式に進学した生徒から見ると、他校からの進学生徒は、少々子どもっぽい印象を持つようである。
[編集] 設備
四階建てで一般教室、図書館、保健室やその他小教室からなる普通教科棟、同じく4階建てで化学室や音楽室などの特別教室からなる特別教科棟、会議室や第一、第二職員室、事務室からなる管理棟、柔道場と剣道場、第一体育館、生徒玄関、体育系部活動の部室からなる体育棟、他の施設からほぼ独立している第二体育館、書道室とデッサン室からなる棟、寮とセミナーハウスの宿泊施設、テニスコートは硬式用で4コートナイター設備、300メートルトラックを有する第一グラウンドで周りには360メートルのタータン1コースと120mのタータン2レーン、ほぼ野球部専用となっている野球場、かつて野球部用の屋内練習施設があったサッカー場から構成される。
普通教科棟の一階には購買があり、4時間目が終了すると購買のパンを求めて生徒がものすごい勢いで走っていくのが見受けられるが、少々割高な為物凄く混雑するということは無い(ただし、めぼしい商品がよく売り切れるほどの混雑はある)。この購買で販売する菓子パンの中に「チフパン」など意味不明な名称が書かれたパンが幾つか存在することがあり、そのパンを求めに来る生徒も少なくない。
毎週月曜日になると、生徒玄関と普通教科棟の中間にある階段横に養護施設が提供するパンの売店が出現する。ここで売られてるパンは市内でも話題になるほどの逸品で、おまけに比較的安いということもあって発売開始数分で売り切れることもしばしばある。(ほとんどが買占めでなくなる)
食堂設備は校舎には無いが、寮に存在する。寮の食堂では寮生以外の生徒でもお金さえ払えば昼食時に利用できる。しかしながら、昼休みが短いことと(40分)玄関から遠いことから、寮生以外で利用する生徒はほとんどいない。
普通教科棟には高等部と中等部が入居するが、毎年教室が一室もしくは二室足らなくなるので、その場合は特別教科棟に間借りする。間借りした特別教棟は普通教棟より広い。そのため、他室の生徒からうらやましがれることがある。1、2階は電子情報科と普通科教養コース、普通科進学コース、3階は中等部と普通科特別進学コースの3-1、4階は普通科進学コースと普通科特別進学コースから成るが、毎年若干の変動がある。4階にはかつて幽霊がでるという噂があった。
デッサン室と書道室が入居する棟はかつて椅子などが設置されて、生徒達の憩いの場となっていたようだが、現在では何故か潰されて一階部分は前述のようにデッサン室と書道室、二階部分は通路と壁で隔たれて、ドアも無く入るには配線用ダクトを使うしかない謎の空間になっている。何故か空洞部分に設置されているブラインドの一部が常に開いている。ここは、生徒の間ではさまざまなうわさがまことしやかに流れている。
[編集] 周辺環境
馬坂峠の頂付近の山(モトクロスコースだった)を削って建てられている。削られた土砂は港湾部の埋め立てに使用された。
直ぐ下が岩盤で、工事時は杭を打ち込むのに苦労したようである。
周辺には敦賀短期大学と運動公園があり、傾斜地に建てられているため、それらを往復するだけでも体力を要する。
それらの施設群と市街地を結ぶ道路は田んぼの中を貫く直線の道で、天気が良いと道が映えて良い景色が見れる。道自体の歩道の規格は通常の規格だが、登下校時は非常に混雑し、事故の元になっている。その為、現在歩道の拡張工事が進行中である。
[編集] 出身者
[編集] 有名人
[編集] プロ野球選手
- 東出輝裕 - プロ野球選手(広島東洋カープ)
- 内海哲也 - プロ野球選手(読売ジャイアンツ)
- 仲澤忠厚 - プロ野球選手(中日ドラゴンズ→福岡ソフトバンクホークス)
- 李景一 - プロ野球選手(元読売ジャイアンツ)