対局時計
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対局時計(たいきょくどけい)は、ボードゲーム(将棋や囲碁、チェス、連珠など)の対局で用いる特別な時計。チェスクロックとも呼ばれる。対局の際に定められた制限時間を計り、時間切れを知らせる為の機器(計器)である。
[編集] 構造と使用方法
二つの時計が横に並び、その上にそれぞれボタンがある構造をしている。時計にはアナログ式とデジタル式の2種類があり、アナログ式は文字盤上の針によって、デジタル式は画面表示によってそれぞれ残り時間(時間の経過)を表示する。二つの時計は同時に動くことはなく、一方が動いている時はもう一方は止まっている。動いている時計の上にあるボタンを押すとその時計は止まり、それと同時にもう一方の時計が動き出す構造になっている。なお、アナログ式の場合は、双方のボタンを半押しにすることによりどちらの時計も止めたままにすることができる(対局が開始されるまではこの状態である)。
実際の対局の流れとしては、対局開始と同時に後手がボタンを押すことにより計時が開始される(この行為は審判が行う事もある)。対局者が手を指したあとに、自らの手で対局時計の上の自分側のボタンを押す(叩く)ことによって相手方の計時が始まり、以後これを交互に繰り返す。この際計時の公正を図るために、着手に用いる手とボタンを押す手は同じでなくてはならないとの規定が置かれることが多い。対局者のどちらかがあらかじめ設定された制限時間を超過するとその対局者は時間切れで負けとなり、対局は終了する。デジタル式の対局時計の場合、どちらかが時間切れになると音を鳴らして勝負がついたことを知らせる。アナログ式の対局時計は、付属する旗(フラッグ)が落ちることで時間切れを知らせるものが多い。