大牟田弁
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大牟田弁(おおむたべん)は、九州地方の中部、有明海東岸の福岡県大牟田市を中心とする地域で話される方言。
[編集] 大牟田弁の特徴
- 語尾に「~ばい(~たい)」や「~と」を付けるなど、語彙は他の肥筑方言と一致するものが多い。
- イントネーションに関しては、久留米などで話されるいわゆる筑後弁や、柳川などで話される柳川弁とは異なる。
- アクセントは所謂崩壊アクセントで、国語の授業で教科書などを読むと棒読みになるのがこの地域の特徴。
[編集] 代表的な大牟田弁
- あげん→ああ
- 類語:こげん・そげん・どげん
- あげんか(あんか)→あんな
- 類語:こげんか(こんか、けんか)・そげんか(そんか、せんか)・どげんか(どんか、でんか)
- うんにゃ→いや、いいえ
- かってくる→借りてくる
- 参考:「買ってくる」は大牟田弁で「こうてくる」
- からう→背負う
- ぎゃん→とても
- 注:もともとは大牟田弁ではないが、十数年前より若者に浸透
- きる→(お金を)両替する
- (相手のところに)くる→(相手のところに)行く
- けんか→こんな
- こゆい→濃い
- こんちょか→小さい
- ~さす→~される
- ~しなはる、~さっしゃる→~される
- 注:「~さす」よりは丁寧な表現
- ~時前~分→~時~分前
- しょんなか→仕方がない
- ~するです→~します
- せからしい→うるさい、じれったい、面倒だ
- 参考:若者言葉の「ウザい」に近い)
- つ→かさぶた
- でけん→駄目
- どっきりした→(主に脂っこいものを食べて)満腹になった
- なおす→しまう、片付ける
- ねんかかる→寄りかかる
- はわく→(ごみなどを)掃く
- ~ばい→~だよ
- ひゅうなか→不恰好な
- ふとか→大きい
- ほがす→(穴を)開ける
[編集] 追記事項
熊本弁をネタにブレイクしたお笑い芸人・ヒロシは、実際には大牟田市の隣、熊本県荒尾市の出身なので、彼のイントネーションは熊本弁というより大牟田弁に近い。