前立腺特異抗原
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前立腺特異抗原(ぜんりつせんとくいこうげん prostate specific antigen : PSA)は、前立腺から分泌され精液中に含まれている生体物質である。 分子量33~34kの単鎖状糖蛋白で、セリンプロテアーゼに分類されるタンパク質分解酵素の一種。 どういう機能を担っているのかは不明であるが、精液の粘度を調整して精子の運動を助けているのではないかと考えられている。
前立腺癌のとき血清中の含有量が上昇するため、腫瘍マーカーとして用いられるが、炎症(前立腺炎)や、前立腺肥大症などでも上昇することがある。 多くの検査用キットでは4ng/ml以下が正常とされているが、最近は2.5ng/ml以下とするほうが良いとの意見もある。