出身成分
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出身成分(しゅっしんせいぶん、출신성분)は、現代の北朝鮮における階層制度およびその階級を指す語である。「住民成分」もしくは単に「成分」と呼ぶこともある。
今日の北朝鮮は歴とした階級社会により構成され、国民は本人や家族の出自により「3大階層51個分類(1980年に13個追加か?)」に分類されている。3大階層とは「核心階層」・「動揺階層」・「敵対階層」の3つであり、51個分類とは、各階層内における分類である。
- 核心階層 - 労働者、高農、貧農、事務員、労働党員、革命遺族、愛国烈士遺族、8月15日以降に養成されたインテリ、被殺者家族、戦死者家族、後方家族、英雄軍人の12個分類
- 動揺階層 - 小・中商人、手工業者、小工場主、下層接客業者、中産層接客業者、無所属、越南者家族(1)、中農、民族資本家、越南者家族(2)、越南者家族(3)、中国帰還民、日本帰還民、8月15日以前に養成されたインテリ、安逸・不和・放蕩した者、接待婦及び迷信崇拝者、留学者及び地方遺児、経済事犯の18個分類
- 敵対階層 - 8月15日以降の転落労働者、富農、地主、親日・親米主義者、反動官僚の輩、天道教青友党員、入北者、キリスト教、仏教、天主教信者、脱党者、哲学者、敵機関服務者、逮捕者・投獄者家族、間諜関係者、反党・反革命宗派分子、処断者家族、出所者、政治犯、民主党員、資本家の21個分類
「核心階層」に分類された人々は、国に忠誠を尽くすものと見なされ、特権階級として数多くの恩恵を受けている。平壌を始めとする主要都市の居住者はほぼ全てが核心階層である。
一方「敵対階層」に分類された人々は、本人の能力・素行と関係なく、国に反抗する可能性が高いと見なされ、差別的待遇の対象とされ、進学が出来ないのはもちろん、炭坑地区などへの強制居住などが課される。「動揺階層」に分類された者でも、将来国への忠誠を覆す可能性があるとされ、職場での昇進に上限線が科せられる。
建前としては、職場で功績を上げるか、該当者から2代を超えれば、つまり、孫の世代には昇進の限界も緩和されるとされている。
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