光波測距儀
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光波測距儀(こうはそっきょぎ)とは、光波を用いて距離を計測する測量機器である。
[編集] 概要
光波測距儀の動作原理は、測距儀から測点に設置した反射プリズム(ミラーとも呼ばれる)に向けて発振した光波を発射し、反射プリズムで反射した光波を測距儀が感知するまでに発振した回数から距離を得る。 計測可能距離は、測距儀や反射プリズムの性能に左右されるが、大体1~2kmが限界である。(中には5,6km計測可能な測距儀も存在する) 距離を計測するだけでなく、水平角度、垂直角度を計測する経緯儀としての能力を持った測距儀が主に利用される事から、トランシットとも呼ばれる。 光波の他に電波を利用した電波測距儀がある。こちらは、測定距離が十数kmと長い場合に利用する。但し、光波測距儀に比べて、測定精度は落ちる。 光波測距儀でも計測出来ないほど測定距離が長い、精度が欲しい、若しくは測点との目視が出来ない場合はGPS測量機を利用した測距を行う。
[編集] トータルステーション
光波測距儀やGPS測量機の中には、マイコンやオペレーティングシステムを搭載し、遠隔操作による無人計測や計測した測点を記憶して様々な測量計算を行ったり、PC等に転送する機能を持つものがある。 これらはトータルステーションと呼ばれ、従来の路線測量や、アリダートを用いた平板測量、土量計算の効率化に貢献している。