伊丹敬之
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
伊丹 敬之(いたみ ひろゆき、1945年 - )は愛知県豊橋市生まれの経営学者。2005年紫綬褒章。2003年一橋大における21世紀COEプログラム「知識・企業・イノベーションのダイナミクス」拠点リーダーに就任。2002年から組織学会会長。
中部電力アドバイザリーボード委員、中小企業政策審議会委員、大学設置審議会委員、経済審議会委員、繊維産業審議会委員、産業構造審議会臨時委員、財団法人松下国際財団評議員、社団法人地域経済総合研究所評議員、特定非営利活動法人国際連合世界食糧計画WFP協会顧問、ICT国際競争力懇談会委員、文部科学省文化審議会委員等を歴任。
目次 |
[編集] 学歴
- 1967年 一橋大学商学部卒業
- 1969年 一橋大学商学研究科修士課程修了
- 1972年 カーネギーメロン大学経営大学院博士課程卒業、Ph.D.取得
[編集] 職歴
- 1973年 一橋大学商学部専任講師
- 1975年 スタンフォード大学経営大学院客員助教授
- 1977年 一橋大学商学部助教授
- 1982年 スタンフォード大学経営大学院客員准教授
- 1985年 一橋大学商学部教授(1994年から1996年まで学部長)
- 1996年 フランス・欧州経営大学院(INSEAD)客員教授
- 1997年 スイス・ザンクトガレン大学客員教授
- 1999年 北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科教授併任(2002年まで)
- 2000年 一橋大学大学院商学研究科教授
- 2004年 一橋大学COEプログラム・日本企業研究センター長
この間、経済産業研究所ファカルティフェロー、慶應義塾大学客員教授、東京理科大学客員教授も務める。
[編集] 著書
- 経営戦略の論理(日本経済新聞社・1980年10月)
- 内部組織の経済学(共著)(東洋経済新報社・1982年)
- 日本的経営論を超えて 企業経営力の日米比較 (東洋経済新報社・1982年8月)
- 新・経営戦略の論理(日本経済新聞社・1984年10月)
- 企業の経済学(共著)(岩波書店・1985年3月)
- マネジメント・コントロールの理論(岩波書店・1986年3月)
- 技術開発の国際戦略 イノベーションと経営の新展開(共著・共編)(東洋経済新報社・1986年11月)
- 日本解剖(3)経済大国の源泉・ジャパニーズ・カンパニー 日本的経営の試練(共著)(NHK出版・1987年)
- ジャパニーズカンパニー・日本的経営の試練・創業者・ゼロから世界企業を作った男たち(共著)(NHK出版・1987年)
- 人本主義企業 変わる経営変わらぬ原理 (筑摩書房・1987年12月)
- マネジメント・ファイル 88(NTT出版・1987年12月)
- 競争と革新 自動車産業の企業成長 (共著)(東洋経済新報社・1988年12月)
- マネジメント・ファイル 89(NTT出版・1989年1月)
- ゼミナール経営学入門(共著)(日本経済新聞社・1989年3月)
- ポーランドからの手紙 1989 (筑摩書房・1990年3月)
- マネジメント・ファイル 90(NTT出版・1990年7月)
- グローカル・マネジメント 地球時代の日本企業 (NHK出版・1991年5月)
- リーディングス 日本の企業システム①~④(共著)(有斐閣・1993年1~8月)
- マネジメント・ファイル 93(NTT出版・1993年5月)
- 人本主義企業 変わる経営変わらぬ原理(文庫)(ちくま文庫・1993年6月、日経ビジネス人文庫・2002年)
- ゼミナール経営学入門<第2版>(共著)(日本経済新聞社・1993年9月)
- 日本的経営の叡知(共著)(PHP研究所・1994年)
- 意思決定の経済分析 企業行動の解明(共著)(有斐閣・1995年)
- ケースブック 日本企業の経営行動①~④(共著)(有斐閣・1998年1~7月)
- 産業集積の本質 柔軟な分業・集積の条件(共著)(有斐閣・1998年9月)
- 場のマネジメント 経営の新パラダイム(NTT出版・1999年1月)
- 当たり前にやれば勝てる、日本の会社 起ちあがれ、中堅サラリーマン(東洋経済新報社・1999年6月)
- 場のダイナミズムと企業(東洋経済新報社・2000年1月)
- 経営の未来を見誤るな デジタル人本主義への道(日本経済新聞社・2000年2月)
- 日本型コーポレートガバナンス 従業員主権企業の論理と改革(日本経済新聞社・2000年12月)
- まずは社長がやめなさい(共著)(四谷ラウンド・2001年3月、文春文庫・2005年9月)
- 創造的論文の書き方(有斐閣・2001年12月)
- 一橋大学ビジネススクール「知的武装講座」(共著)(プレジデント社・2002年)
- 失われなかった10年(共著)(NTT出版・2002年6月)
- 企業戦略白書Ⅰ 日本企業の戦略分析:2001(共著)(東洋経済新報社・2002年9月)
- 新入社員に送る言葉 2003年版(共著)(日本経団連出版・2003年)
- ゼミナール経営学入門<第3版>(共著)(日本経済新聞社・2003年2月)
- 企業戦略白書Ⅱ 日本企業の戦略分析:2002(共著)(東洋経済新報社・2003年8月)
- 経営戦略の論理 第3版(日本経済新聞社・2003年11月)
- 経営と国境(白桃書房・2004年1月)
- ケースブック 経営戦略の論理(共著・共編)(日本経済新聞社・2004年4月)
- ビジネススクール流 知的武装講座(共著)(プレジデント社・2004年7月)
- 企業戦略白書Ⅲ 日本企業の戦略分析:2003(共著)(東洋経済新報社・2004年8月)
- 見えざる資産の戦略と論理(共著)(日本経済新聞社・2004年11月)
- 日本企業のフロンティア 第1号(監修)(一橋大学日本企業研究センター研究年報)(有斐閣・2005年6月)
- 企業戦略白書Ⅳ 日本企業の戦略分析:2004(共著)(東洋経済新報社・2005年8月)
- リーディングス 日本の企業システム 第Ⅱ期①~⑤(共著)(有斐閣・2005年12月)
- 場の論理とマネジメント(東洋経済新報社・2005年12月)
- ビジネススクール流 知的武装講座 PartⅢ (共著)(プレジデント社・2006年7月)
[編集] 一橋大学伊丹研究室
一橋大学伊丹敬之ゼミナールでは4年次に共同研究を行い、その結果をNTT出版から商業出版すると言うユニークな試みを1988年~2004年まで行っていた。
研究結果(伊丹敬之・伊丹研究室著として出版されている)
- 逆転のダイナミズム 日米半導体産業の比較研究(NTT出版・1988年7月)
- 日本のVTR産業 なぜ世界を制覇できたのか(NTT出版・1989年6月)
- 円が揺れる 企業は動く プラザ合意から円高景気まで(NTT出版・1990年6月)
- 日本の化学産業 なぜ世界に立ち遅れたのか(NTT出版・1991年6月)
- 日本の造船業 世界の王座をいつまで守れるか(NTT出版・1992年7月)
- 日本の銀行業 ほんとうに発展したのか(NTT出版・1993年10月)
- 日本の自動車産業 なぜ、急ブレーキがかかったのか(NTT出版・1994年12月)
- なぜ「三つの逆転」は起こったか 日本の半導体産業(NTT出版・1995年9月)
- 日本のコンピューター産業 なぜ伸び悩んでいるのか(NTT出版・1996年9月)
- 日本の鉄鋼業 なぜ、いまも世界一なのか(NTT出版・1997年12月)
- 日本産業 三つの波(共著)(NTT出版・1998年7月)→この本は過去10年間の研究結果を元に書かれている。
- 日本の繊維産業 なぜ、これほど弱くなってしまったのか(NTT出版・2001年4月)
- 日本企業の戦略と行動 なぜ情報化は遅れたか(NTT出版・2001年10月)
- 日本企業の戦略と行動 「環境」と「高齢化」の産業化(NTT出版・2003年10月)
- 日本企業の戦略と行動 「空洞化はまだ起きていない」(NTT出版・2004年6月)
[編集] 関連項目
- 人本主義
- 見えざる資産
[編集] 受賞
- 経営科学文献賞:経営戦略の論理 1981年
- 日経・経済図書文化賞:日本企業の多角化戦略(共著) 1981年
- 紫綬褒章 2005年
[編集] 外部リンク
- 一橋大学商学部・大学院商学研究科教官紹介:一橋大学HP
- 伊丹敬之 RETI 経済産業研究所:経済産業研究所HP
- I:Z STATION:教え子による公認サイト