ロスト・メモリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロスト・メモリーズ | |
---|---|
{{{picture-type}}} | |
{{{caption}}} | |
各種表記 | |
ハングル: | 2009 로스트 메모리즈 |
漢字: | - |
平仮名: (日本語読み仮名): |
{{{hiragana}}} |
片仮名: (現地語読み仮名): |
|
ラテン文字転写: | {{{latin}}} |
英題: | 2009 Lost Memories |
ロスト・メモリーズは韓国で2002年2月に公開された映画。原題は「2009 ロスト・メモリーズ」。日本では2004年3月に公開された。
主演はチャン・ドンゴンで仲村トオルも準主演で出演している。日本が悪役として描かれている映画でやや愛国的な内容だが、仲村トオルは悪役ではなく、家族を守るためにチャン・ドンゴン演じる親友に戦いを挑み死ぬという悲劇的な役柄になっている。
原作は卜鉅一「京城・昭和六十二年 碑銘を求めて」。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] あらすじ
1909年、安重根によるハルピン駅での伊藤博文暗殺が失敗。この事件により、世界史は大きく変わってしまう。
初代朝鮮総督に伊藤が就任し、独立運動やテロはことごとく失敗。満州問題で意見の一致を見た日米は連合し、日本は第二次世界大戦に連合国側で参戦する。原爆はベルリンに投下され、日本は第二次世界大戦の勝利によって東アジアを統合、1960年に国連の常任理事国入りを果たした。
その後も日本は1965年に人工衛星サクラ一号打ち上げ、1988年に名古屋オリンピック開催、2002年にはサッカーワールドカップ単独開催と、世界でも指折りの大国として繁栄する。
そして朝鮮は統治の成功によって完全に日本との一部と化し、ソウルは京城の名のまま、東京・大阪に次ぐ日本第三の都市として繁栄していた。
2009年、京城市内の伊藤会館(伊藤博文にちなんだものと思われる)で行われていた美術品展示付きの立食パーティーに朝鮮独立派テロ組織が乱入、客を人質に立て籠もる。事態を重く見た朝鮮総督府は日本捜査局(JBI:Japanese Bureau of Investigation)に出動を命令、主人公の坂本正行(チャン・ドンゴン)とその無二の親友たる西郷将二郎(仲村トオル)の2人も休暇返上で駆けつける。
事件はJBIの圧倒的な火力で解決されるが、その際にテロ組織のメンバーが命がけで守ろうとした古代造形品があり、その捜査を坂本と西郷が任される。
しかし、捜査を進める内に第2代朝鮮総督(架空)の遺産で作られた井上財閥の暗部、坂本の父親も関わったテロ組織のウラジオストク事件、更には伊藤博文暗殺失敗に繋がる、日本(現実世界では日韓)史100年を揺るがす陰謀が……。
[編集] スタッフ
- 脚本:イ・シミョン、イ・サンハク
- 監督:イ・シミョン
- 音楽:イ・ドンジュン
- 撮影:パク・ヒョンチョル
- 美術:キム・キチョル
- 制作:インディコム
- 配給:CJエンタテインメント
- 日本での配給:ギャガ・コミュニケーションズ、メディアボックス
[編集] 世界
作品世界では日本が東アジアを統合し、朝鮮もその一員として経済発展を遂げていると言う設定なので、史実とはかなり変わった朝鮮半島が舞台となる。
日本語で埋め尽くされた京城市街や(史実では取り壊された)朝鮮総督府庁舎のCGを始めとして、次のような差異が見られる。
- ソウル・光化門にある李舜臣像が豊臣秀吉に変化している
- 車両が左側通行
- 日の丸の日章が小さいまま
- サッカー韓国代表李東国が日本代表としてワールドカップに出場
- パトカーに「京城府警察」と書かれている
- 朝鮮系警備員が警備室で相撲中継を見ている
このように、随所に細かいディテールが施されている。
また、漢字表現について少々難があるものの(「不逞鮮人」ならぬ「不令鮮人」や、機密情報に抵触すると示される「接近禁止」の表示等)、韓国人俳優達も作中の公式な場では日本語を話し、朝鮮民族が「朝鮮系日本人」と呼ばれる等、世界観の構築についての努力が多い。
もっとも、日本の警察部隊の対テロ殲滅戦やその幹部の発言等には、余りに意図的かつ過剰に日本帝国主義の思想が盛り込まれているが。
ちなみに、主人公坂本正行と西郷将二郎の両名の苗字は、坂本竜馬と西郷隆盛から取られたと言う説がある。
[編集] 外国人初の大鐘賞受賞
2002年、この作品で仲村トオルは韓国でも最も名声の高い、大鐘賞助演男優賞を外国人で初めて獲得した。
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 映画関連のスタブ項目 | 韓国の映画作品 | 2002年の映画