モダリティ
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モダリティとは、文が指す内容に対する話し手の判断や心的態度をいう。法性や陳述ともいわれる。例えば、「きっと雨が降るだろう」という文において客観的な事柄を直接示す「雨が降る」の部分を命題といい、それに付加された話し手の推測を表す「きっと~だろう」という部分がモダリティである。モダリティには「きっと~だろう」のような事柄に対する対事モダリティと「おいしいね」「おもしろいよ」の「ね」や「よ」のような聞き手に対する対人モダリティとがある。
対事モダリティには、「かもしれない」や「だろう」に見られるような可能性や蓋然性などに関わる認識モダリティ(epistemic modality)と、「なければならない」や「てもよい」に見られる義務や許可などに関わる義務モダリティ(deontic modality)がある。
また、モダリティの表現を表す文法形式を特にムードと呼ぶことがある。