ミクロコスモス (バルトーク)
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ミクロコスモス Sz. 107, BB 105 (独語: Mikrokosmos, マジャル語: Mikrokozmosz)は、ハンガリーの作曲家、バルトークが1926年から1939年にかけて作曲した全6巻、153曲の小品からなるピアノ曲集である。ピアノ演奏の教材として企画され、難易度が漸進的に上がっていくように構成されている。
当初は息子ペーテルのピアノ練習用に作られたものであるが、次第に作品その物の完成に力が入るようになったとも伝えられる。彼の音楽語法を知る上でもよい研究材料となっている。
[編集] 特徴
元々がピアノ練習曲集であるため、ほとんどが演奏時間1分弱から2分程度までのごく短い曲だけで構成されている。ミクロコスモスの名はこれにちなむものである。
教本として使う際のアドバイスとしてのバルトークの指示が添えられている。彼によれば4巻までは初歩段階であり、特に3巻までは習いはじめてから1-2年のうちには修得するようにとある。
最初は両手を移動させず、左右が同じ動きをなぞる練習から始まる。巻が進んでいくに従い旋律と伴奏、といった決まり切った形を取る曲は少なくなり、対位法的な技術が多く含まれる曲が増えてくる。また歌を伴った曲が含まれている。なお音階練習等は含まれていない。作曲者自身が、これについては音楽教師が知っているはずだから、他の教本で学んで欲しいとの注釈をつけている。
バルトークはピアノ教育にも関心が深く、子供用のピアノ曲集として他に「子どものために」などが、また、ピアノ教則本として「バルトーク=レショフスキー・ピアノ・メソード」(シャーンドル・レショフスキーとの共著、1913)がある。これらがやや初期の作品で民族音楽的な傾向が強いのに対して、ミクロコスモスはそれら民族的な曲以外にも複数の旋法を使ったものや無調的な曲など、より広く現代音楽的な曲などの多様な作品を含む。そのため「ピアノを通しての現代音楽への入門書」との評がある。
[編集] 構成
はじめの方はとても易しく、初心者用の曲である。あとに進むにつれてどんどん難易度が上がっていく。6巻後半の曲、特に148番以降の『ブルガリアのリズムによる6つの舞曲』とバルトーク自身が題した6曲(ピアニストのハリエット・コーエンに献呈している)は、コンサートでのアンコールなどにも用いられる。なお、バルトークが生前最後にブダペストで演奏会を開催した際も自らこの6曲を演奏した。
また5巻と6巻の中から7曲は、バルトークがディッタ夫人と共演する演奏会のために2台ピアノの曲に編曲されている(『2台のピアノのための「ミクロコスモス」からの7つの小品』)。
- 第1巻 1-36 初級
- 第2巻 37-66 初級
- 第3巻 67-96 中級
- 第4巻 97-121 中級
- 第5巻 122-139 上級
- 第6巻 140-153 上級
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