ポンプ座
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ポンプ座 (Antlia) | |
略符 | Ant |
属格 | Antliae |
英語での意味 | the Pump |
赤経 | 10h |
赤緯 | - 90° |
観測可能地域の緯度 | +45° ~ - 90° |
正中 | 4月 |
広さの順位 - 総面積 |
62位 239 平方度 |
明るい星の数 視等級 < 3 |
0 |
最も明るい星 - 視等級 |
α Ant 4.25 |
流星群 |
|
隣接する星座 |
ポンプ座 (Antlia) は、星座の1つ。ニコラ・ルイ・ド・ラカーユによって1763年に設定された。
他の新しい星座がそうであるように、明るい星がなく目立たない。
目次 |
[編集] 特徴
ポンプ座には明るい星がない。この星座で最も明るい星は、全天88星座それぞれの最も明るい星のうち、最も暗い。
α Ant:ポンプ座で最も明るいが、視等級は4.25等である。スペクトル型はK4III。
[編集] 主な天体
- NGC 2997: 地球から見て45°傾いたSc型渦巻銀河。
- NGC 3132: 惑星状星雲。8の字爆発星雲、南の環状星雲などと呼ばれる。中心部は連星になっている。
- PGC 29194: 視等級14.8等の小さな矮小楕円銀河。地球のある銀河系と同じ局部銀河群に属する。
[編集] 歴史
ラカーユは、南天の星座のない領域を埋めるために13の(一説には14の)星座を作った。そのうちの1つがこのポンプ座である。日本語では単に「ポンプ座」と呼ばれるが、英語ではもともとの意味のAir Pumpで呼ばれることもある。
[編集] 由来
ポンプ座のポンプは、水を汲み上げるポンプではなく、真空ポンプである。この星座は、真空の実験を多く行い、マグデブルグの半球の公開実験でも知られるマグデブルグ元市長オットー・フォン・ゲーリケを記念したものである。ゲーリケのポンプを改良したロバート・ボイルを記念するものという説もある。