ポルシェ 962
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ポルシェ 962(Porsche 962)は、グループCと同じ時期にアメリカ合衆国で開催されていたIMSA-GTPのレギュレーションに合わせて開発されたプロトタイプレーシングカー。
グループCとIMSA-GTPは規定が似ていたが、安全性に関する考え方が異なっていて、グループC用のポルシェ 956では、「ドライバーのつま先がフロント車軸より後ろになくてはならない」という規定を満足できなかった。 このためIMSA-GTPの規定に合わせてポルシェ956のフロント・バルクヘッドやサスペンション取付位置を再設計したのが、ポルシェ962である。 エンジンは、排気量2.87リットルの962/70、3.16リットルの962/71、3.0リットルの962/72があった。956と違いターボチャージャーは1基。
1985年にグループCの安全規定が改定された際にポルシェ956の後継車として登場したのが、ポルシェ962C(Porsche 962C)である。 962のシャーシに956のエンジンを搭載したほか、前後のホイール径を大きくしている。 エンジンは、空冷エンジンをベースにヘッドのみ水冷とした排気量2.65リットルの935/82、水冷3.0リットルの935/83、ブロックから水冷とした3.2リットル版の935/83があった。