ネットランナー

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『ネットランナー』は日本で発売されているPC・IT関連の情報雑誌である。ソフトバンククリエイティブ社から毎月8日に発売されている。

通称「ネトラン」「ねとらん」。

[編集] 概要

同誌は、主に技術的なノウハウよりも、それを運用して何が出来るか？を重点的に扱う内容で、特にインターネットの活用方法について、初心者にも解り易く解説し、またネット上に固有の事象（流行）に敏感に対応している。

創刊当初はネットビジネスに関する事象を取り上げていたが、雑誌の方向性が定まらず、幾度ものリニューアルを繰り返し、現在の形に落ち着いた。

2000年に前後して、日本国内においてのみ顕著なブームを巻き起こした先行者を2002年にプラスチックモデル化（「中華キャノン」という名称に改変されていたが）して雑誌付録に付ける、また2004年にはネット上で創作されたキャラクターやWebサイト運営者等を元ネタとして使ったアニメ DVDを作成し販売する等、一風変った販売戦略で、中高生を中心に読者が多いとされる。

また、西村博之やちゆ12歳等を始めとする各種Webサイト(主に個人サイト)運営者が記事やコラムを執筆している。2006年末現在の特集執筆はtokix・津田大介・芝田隆広・lukewarm・バーチャルにちゃんねらー裕子と全て個人サイト運営者。

なおその一方で、WinMXやWinnyといったツールを紹介、P2P通信での違法コンテンツ流通、ラグナロクオンラインでの支援ツール使用、BOTプログラムを推奨、助長するかのような記事を掲載（但し書きが添えられている筈だが）し、度々問題視されている模様である。

2006年11月号より各種個人サイト管理人に記事を執筆させる「100人編集長」を開始。参加陣は、ザイーガ・MEGWIN等。

[編集] 現象

従来では技術的側面を強調したり、インターネット上の興味深かったり有用な情報を提供するウェブサイトの紹介を行っていたパソコン・インターネット関連雑誌が大半であった同業界にあって、同誌は兎角扇情的な見出しで、挑発的な内容も多く含まれた事から、一定のアンダーグラウンドさが受けて、一定の読者を獲得している。

しかしその一方で、これら読者の中に同誌の記事を参考に違法行為に走る者（言い換えればどんな技術でも、悪用して違法行為にも利用出来る訳だが）や、技術的な基盤も無くハウトゥーばかりに詳しい者が、それら聞き齧りの知恵で跋扈するにあたり、匿名掲示板 2ちゃんねるのPC技術系板や他のPC技術系サイト上において「ネトラン厨」なる蔑称が生まれ、読者層に反感を持つ者もある。

これらはスクリプトキディに対する反感と同列の物であり、これら読者が年齢的にまだ若い世代であるため、今はまだネット上の資産を弄り回して悦に浸っているだけでも、将来的には技術的・工学的な興味を健全に発展させて、きちんと教育を受けた技術者になる事を期待すべきなのかもしれない。

また以前は、オンラインソフト、2ちゃんねる上で誕生したキャラクター、ふたば☆ちゃんねる上にアップロードされた画像などを無断で誌面に掲載、特にふたば☆ちゃんねるにおいては、サーバーに負担をかける画像ダウンロードツールを紹介、さらに同掲示板を誌面上に紹介した。このため紹介されたサイトでは結果的に低年齢層が増加し、マナーが悪化したりサーバーが非常に重くなるなどの問題が発生した。そのため、オンラインソフトの作者のWebサイトやふたば☆ちゃんねるを始めとした画像掲示板などにおいては非常に忌み嫌われており、「ネトラン厨お断り」をトップに掲示したり、Webサイトによっては閉鎖した所もある。現状ではこれらネットユーザーや制作サイド側からの立場から見れば問題視されているにも関わらず、出版･編集サイドは黙認を続けている。インターネットは自己責任の世界とは言え、利用マナーを低下させる要因を作ったことは否めない。

2003年3月号の記事で使われているフォトショップのシリアルが、当時不正に流通していたシリアルナンバーと同一のものであったり、アニメDVD作成の際の著作権の認識の甘さが問題になったり、一企業としてのモラルが問われる行動を繰り返している。