トンコリ
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トンコリはアイヌに伝わる伝統的な弦楽器でカラフトアイヌが用いていた五弦琴(三弦や六弦の物もある)。
ギターとは違い、胴体部は細長く平べったく直線的な作りで先端は尖っている。胴部には意匠が施されている事もある。トンコリは女性の体を模して作られており、各部名称は人体になぞらえて付けられている、ギターのヘッドやネックに相当する部分は同様に頭、首と呼ばれる他、弦を巻き付ける部位を耳、胴体先端の尖った部位は足、足にある弦の付け根はそれを覆うように動物の毛皮を貼り付け、これを陰毛と呼び、その裏側は尻等と呼ぶ。胴部中央にはへそと呼ばれる穴があいていて、そこにラマトフ(魂)と呼ばれるガラス玉を入れる。
素材はエゾマツやホオノキ、弦にはかつては動物の腱やイラクサを寄り合わせた物が用いられていた。
有名なトンコリ奏者としてはOKI(神奈川県出身で父親がアイヌ)が居る。