シャマルダル
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性別 | 牡 |
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毛色 | 鹿毛 |
品種 | サラブレッド |
生誕 | 2002年3月27日 |
死没 | - |
父 | ジャイアンツコーズウェイ |
母 | ヘルシンキ |
生産 | ブリネットステーブル |
生国 | アメリカ合衆国 |
馬主 | アーメッド・ブハルーダ →ゴドルフィン |
調教師 | マーク・ジョンストン →サイード・ビン・スルール |
競走成績 | 7戦6勝 |
獲得賞金 | 1,099,290ポンド |
シャマルダル(Shamardal)は、イギリスの競走馬。プール・デッセ・デ・プーラン(仏2000ギニー)、ジョッケクルブ賞(仏ダービー)等に勝った。名前の由来はアラビアンナイトに登場する魔神シャマルダルから。
目次 |
[編集] 戦績
[編集] 2歳時
馬主はアーメッド・ブハルーダだったが、2004年10月上旬にブハルーダがイギリスロンドンのカジノで大負けしたのが原因との見方で、同月下旬にゴドルフィンに権利が譲渡されている。管理調教師もブハルーダが馬主だった時はイギリスのマーク・ジョンストン、ゴドルフィンに移ってからはゴドルフィン専属調教師のサイード・ビン・スルールに代わっている。
シャマルダルは2004年7月12日、イギリスエアー競馬場のメイドン(直線芝6ハロン)で7頭立ての内、1番人気でデビューし8馬身差の圧勝でデビュー戦を飾る。この勝利から来年の2000ギニーの前売り1番人気に一時的に支持をされている。続く2戦目は7月28日のイギリスグッドウッド競馬場のヴィンテージステークス(芝7ハロン・グループ2)に出走、10頭立てで1番人気だったが、のちのブリーダーズカップ・ジュヴェナイルの優勝馬ウィルコ(Wilko)に2馬身半の差で優勝、デビュー2戦目で重賞初制覇となった。
次走シャマルダルは、同年9月19日、アイルランドカラ競馬場のナショナルステークス(直線芝7ハロン)に向かう予定だったが調教に一頓挫があった事から同レースを回避して同年10月16日、イギリスニューマーケット競馬場で行われるイギリス2歳最強場決定戦のデューハーストステークスに駒を進めた。同レースには先の同年10月3日にフランスロンシャン競馬場で行われたフランス2歳最強馬決定戦ジャン・リュック・ラ・ガルデール賞の優勝馬オラトリオ(Oratorio II)、ドバイディスティネーションの半弟リブレッティスト(Librettist)、2003年のヨーロッパ「カルティエ賞」の最優秀3歳牝馬ラシアンリズムの半弟パーフェクトパフォーマンス(Perfectperformance)、同年9月10日、イギリスドンカスター競馬場のシャンペンステークス(直線芝7ハロン・グループ2)を出遅れで勝利し、シャマルダルを抜いて2000ギニー前売り1番人気となっていた本レースの1番人気馬エトラーラ(Etlaala)などが出走していたが、道悪な馬場を内ラチ寄りで逃げたシャマルダルが他馬を寄せ付けず、2着のオラトリオに2馬身半の差で逃げ切きりG1初勝利を成し遂げ、来年の2000ギニーを目標に休養に入り、その活躍から2004年のヨーロッパ「カルティエ賞」の最優秀2歳牡馬に選出された。
[編集] 3歳時
2005年に入りシャマルダルはイギリスの2000ギニーを目指すもの思われたが、馬主であるゴドルフィンの大目標、アメリカのケンタッキーダービー制覇の為に、同年3月26日、ドバイナド・アルシバ競馬場のドバイミーティングのダート競走、UAEダービー(ダート1800メートル、グループ2)へ圧倒的1番人気で出走した。しかし初のダート挑戦だったシャマルダルはダートでの適応に苦戦し、見せ場無く12頭立ての内9着と生涯最後の大敗をしてしまう。
このレース結果を重く見たゴドルフィンはシャマルダルのケンタッキーダービー出走を断念して再度、芝路線に戻って活路を見出そうとするが調整が遅れて、同年4月30日、イギリスニューマーケット競馬場の2000ギニーに間に合わず、同年5月15日、フランスシャンティ競馬場のプール・デッセ・デ・プーラン(芝1600メートル・グループ1)に矛先を変えた。
同レースには昨年10月31日、フランスサンクルー競馬場のクリテリウムアンテルナシオナル(芝1600メートル、グループ1)の優勝馬ヘリオスケスカル(Helios Quercus)、同年4月24日、フランスロンシャン競馬場の前哨戦フォンテンブロー賞(芝1600メートル・グループ2)の優勝馬レイヴァーロック(Laverock)などが出走しており、人気はヘリオスケスカルが背負い、シャマルダルは2番人気に甘んじていた。しかしレースはシャマルダルが単騎マイペースの逃げに持ち込み、シャマルダルを捉えに行った後方集団の仕掛けも遅れた事もあり、後方から追い上げたインデサシェル(Indesatchel)を辛くもアタマ差で避けてG1、2勝目を飾り、父ジャイアンツコーズウェイに先のイギリスの2000ギニーを制したフットステップインザサンド(Footstepsinthesand)に続き、ヨーロッパクラシック競走2勝目をプレゼントした。
プール・デッセ・デ・プーランを制したシャマルダルは次走、フランス2冠を目標に同年6月5日、フランスシャンティ競馬場のジョッケクルブ賞(芝2100メートル・グループ1)に出走を決めた。同レースには同年5月9日、フランスロンシャン競馬場の前哨戦オカール賞(芝2200メートル・グループ2)を5馬身差の圧勝をした3戦3勝の圧倒的1番人気ハリケーンラン(Hurricane Run)が出走したが、レースは前走同様に単騎マイペースの逃げに持ち込んだシャマルダルが、仕掛けに手間取ったハリケーンラン(Hurricane Run)をクビ差で避け、1970年にフランス2冠を成し遂げたササフラ(Sassafras)以来、実に44年ぶりのフランス2冠達成となった。
フランス2冠を成し遂げたシャマルダルはジョッケクルブ賞から9日後の同年6月14日、イギリスヨーク競馬場のロイヤルアスコット開催の中で行われる欧州3歳マイル王決定戦セントジェームズパレスステークス(直線芝8ハロン・グループ1)に強攻策で出走を行った。同レースには同じザイード・ビン・スルール厩舎のアイリッシュ2000ギニーの優勝馬ドバウィ(Dubawi)も出走登録していたが、最終的にはシャマルダルの1本に絞りドバウィ(Dubawi)は出走を回避となった。レースは、前走様に単騎マイペースの逃げには持ち込めなかったが、シャマルダルの独壇場でアドヴァロレム(Ad Valorem)に3馬身の差をつけて逃げ切りG1、3連勝を成し遂げた。
セントジェームズパレスステークスを制覇したシャマルダルは次走、同年7月2日、サンダウン競馬場のエクリプスステークス(芝10ハロン7ヤード・グループ1)に向けて調整中だったが、7月1日に右前足球節の剥離骨折を起こしてしまい陣営から即日に引退が発表された。引退後は種牡馬となり、今年はダーレイオーストラリアで供用される予定である。
[編集] 競走成績
年月日 | レース名 | 着順 | 距離 | タイム | 着差 | 騎手 |
2004年7月12日 | メイドン | 1着 | 芝6f | 1.11.63 | 8馬身 | J.ファニング |
7月28日 | ヴィンテージステークス(G2) | 1着 | 芝7f | 1.27.41 | 2 1/2馬身 | J.ファニング |
10月16日 | デューハーストステークス(G1) | 1着 | 芝7f | 1.27.16 | 2 1/2身 | K.ダーレイ |
2005年3月26日 | UAEダービー(G2) | 9着 | ダート1800m | 2.01.67 | - | L.デットーリ |
5月15日 | プール・デッセ・デ・プーリッシュ(G1) | 1着 | 芝1600m | 1.39.2 | アタマ | L.デットーリ |
6月5日 | ジョッケクルブ賞(G1) | 1着 | 芝2100m | 2.09.0 | クビ | L.デットーリ |
6月14日 | セントジェームズパレスステークス(G1) | 1着 | 芝8f | 1.37.18 | 3馬身 | K.マカヴォイ |
[編集] 血統表
シャマルダルの血統 (ノーザンダンサー系/Halo5×4=9.38% Natalma5×5=6.25% Hail to Reason5×5=6.25%) | |||
父
Giant's Causeway 1997 栗毛 |
Storm Cat 1983 黒鹿毛 |
Storm Bird | Northern Dancer |
South Ocean | |||
Terlingua | Secretariat | ||
Crimson Saint | |||
Mariah's Storm 1991 鹿毛 |
Rahy | Blushing Groom | |
Glorious Song | |||
Immense | Roberto | ||
Imsodear | |||
母
Helsinki 1993 鹿毛 |
Machiavellian 1987 鹿毛 |
Mr.Prospector | Raise a Native |
Gold Digger | |||
Coup de Folie | Halo | ||
Raise the Standard | |||
Helen Street 1982 鹿毛 |
Troy | Petingo | |
La Milo | |||
Waterway | Riverman | ||
Boulevard F-No.1-l |